世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


2月 12, 2016

より良い官民HPCパートナーシップの構築がNCSA研究の焦点

HPCwire Japan

Doug Black

世界で最も強力なコンピュータ・システムは公共部門に存在する、主に連邦政府資金によるスーパーコンピューター・センターだ。だが、最も要求の厳しいワークロード要件の一部は民間部門にもある。この2つのギャップを埋めることが全米科学財団(NSF)が、イリノイ州シャンペーンにあるイリノイ大学をベースとするHPCのリソースを部分的に事業に提供する施設である国立スーパーコンピューティング・アプリケーション・センターに授与した300,000ドルの交付金の中心である。

このプロジェクトの目標は、現在のHPC中心のパートナーシップ・プログラムを評価し、ベスト・プラクティスを決め、そして他のパートナーシップのための道標としてなるレポートを作成することにある。このプロジェクトは、HPCにおける米国の競争力のリーダーシップを支援するための昨年のオバマ大統領による国家戦略コンピューティング・イニシアチブ(NSCI)に続くものである。

「ここでの前提は次のとおりです。我々は何を複製できるのか?」とNCSAの民間部門および経済波及のディレクターであるMerle GilesはEnterpriseTechに語った。「これはNSCI戦略におけるこの概念に根ざしており、我々が国内でHPCに行っているように、経済的な影響があるべきです。そして、我々は業界が望むような良識を持っていません。何が彼らにとって影響があるのか、我々がそれを理解しているのか、そしてそれらの活動がどのようなものでしょうか?」

先日、EnterpriseTechがオークリッジ国立研究所におけるACCELプログラムについて、エクストリーム・スケールなシミュレーション、モデリングおよびデータ解析ワークロードのために世界で2番目に強力なスーパーコンピューターであるORNLのTitan上で民間機関の計算時間を付与することをレポートした。同様のプログラムはアルゴンヌ国立研究所のアルゴンヌ・リーダーシップ・コンピューティング施設のような他のHPCセンターにも存在する。

現在、NCSAおよび業界アナリスト企業IDCが成功するHPCパートナーシップに必要な要素を検討している。Gilesはこのテーマの共著本を持っており、官民HPCパートナーシップのトピックにおける学者のようなものだ。

「NSFは産業界がHPCセンターと関わり合う方法に高い関心を持っています。」とGilesは語った。「ですので、産業界のHPCセンターとの関与における効果的実践に関する話をまとめるために、我々の資金は話をして、最も効果的なものと最も非効率な多分両端に関するものに関するデータを集めることなのです。」

この研究は完了するまでに約6ヶ月掛かり、グローバルになるだろうとGilesは語った。彼はエジンバラ大学によって行われ、14カ国の製造業、アプリケーション開発、ITソリューションおよびHPCクラウドサービス企業を含む欧州委員会により資金提供されているパートナーシップであるフォルテシモプログラムを引用した。このプログラムにはカリフォルニア州ロスアトロスがベースのUbercloudも参加しており、彼らはクラウド・ベースのHPCリソースを提供しており、2500以上の企業および個人メンバーを持ち、その中には60を超えるリソース提供者、80を超えるソフトウェア提供者および数百のコンサルティング企業がある。

Gilesは、商業組織の中で行われている基礎研究量を減らすようにするスーパーコンピューティング能力のための業界ユーザにおけるニーズを挙げた。

「我々はかつて持っていたような大規模な産業研究センターを持っていません。」と彼は語った。「研究センターをまだ持っている大企業は少なく、かつて存在していた時よりも少なくなりました。現在、企業は基礎研究よりも応用研究を行っています。大学は基礎研究を行っています。基礎研究における企業の活動はかなり劇的に変わっており、そして現在HPCはいくつかの業界において主流であり、疑問は、いかにそれを継続するか? それらは本当に両側に触れることになり、研究と業界コミュニティーの両方にとって相互に有益であるか?なのです。」

ET_LOGO_w_tagline3 この記事はEnterpriseTechの記事を翻訳したものです。