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世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


12月 12, 2017

ポスト「京」プロジェクトは「おおむね妥当」、文部科学省WG報告

西 克也
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文部科学省は先月13日、ポスト「京」に係るシステム検討ワーキンググループによるコスト及び性能の評価に係る報告書を公表した。このワーキンググループでは、ポスト「京」が目指す性能や掛かるコストに関する評価を目的としたものだ。本報告書ではポスト「京」が目指す性能やコストに対し、「おおむね妥当」との評価を出している。

すでに発表されていることではあるが、この図からも分かるように当初の計画から運用開始は1年から2年程度遅れることとなる。これは使用する半導体技術の遅延によるものとのことだ。ワーキンググループではこの遅延を逆に利用して、16bit半精度演算機能などの追加により付加価値を高くするよう求めており、開発側もFP16を計画に盛り込んでいる。

ポスト「京」の目標はアプリケーションレベルで現在の「京」の最大100倍を目指し、開発費は約1,100億円となる見込で費用は前回の「京」コンピュータの開発に匹敵する。性能以外の大きな違いのひとつに電源容量がある。今回は「京」コンピュータの約12MWに比べて数倍となり、必要な電力は30~40MWを想定している。しかし、すでに建屋は現在のものがあるので受電容量の増設だけで済むので設備側の費用は抑えることができそうだ。そうなれば、開発費用の多くは計算機自体の開発に向けられそうである。

今回のポスト「京」の開発においては、ハードウェアだけでなくアプリケーションを含めたソフトウェアの面で多くの努力を必要とすることになるだろう。億を超えるコア数を持つシステムとなるため、そのハードウェアを動かすオペレーティングシステムを中心とした基本ソフトウェア、コンパイラやライブラリを中心としたプログラム環境、そして実際に動作するアプリケーションは従来の方式では効率よく動作しない可能性が高い。そこにも集中的な投資が必要なのだ。

12月12日には日本で初めてARMエコシステムのためのHPCワークショップが開催された。このワークショップでの大きなテーマはソフトウェアだ。ポスト「京」ではARMを採用したために、ポスト「京」の開発主体となる理化学研究所や富士通だけでなく、ARMコミュニティ全体を取り込むことができ、開発を効率的に行うことができる。そればかりでなく、日本で開発されたものは逆にコミュニティに還元することもできるのだ。そうすることで、ポスト「京」をARMエコシステムの中に組み込み、単なる国策としての計算機開発ではなく、世界の計算機とすることがゴールである。

(アイキャッチ画像:ARM HPC ワークショップで講演する理化学研究所 石川裕 フラグシップ2020プロジェクトリーダー)