世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


12月 12, 2014

スローダウンしないスーパーコンピュータメーカー、Cray

HPCwire Japan

Nicole Hemsoth

行く先に明るい空が見えるスーパーコンピュータメーカー、Crayは、さらに別の大型気象気候モデリングセンターとの記録破りな国際契約に関するニュースに引き続き直近の決算を発表した。同社のCEO、Pete Ungaroは、最新の四半期の声明以来、Crayは新たな取引で追加的に2.5億ドルを調達することが出来たことを話した。

同社の第3四半期報告書によれば、調達や投資サイクルの特性の影響で年間を通してしばしば浮き沈みが激しかったが、国内外の新たな取引によって持続的成長が支えられてきた。この四半期の収益は、1.594億ドルで、前年同期以上の増加となった。四半期の純利益は、前年度の結果の3,800万ドルから上昇し、4,310万ドルに達した運営コストで740万ドルに留まった。

アクセプタンスサイクルの様々な段階にあるシステムが幾つか残っているので、同社の第4四半期の結果を予測することは難しいだろう。しかし、これらのすべてがアクセプタンステストに合格した場合、2014年の予約へ6億ドル追加的に動かすことが出来るだろう。

我々はすでに、会社の米国で直近の大規模システムについて報告されているが、特にTrinityスーパーコンピュータは、彼らが海外に進出するために続けている。最も最近の例は、Crayが1.28億ドルで米国外でこれまでに契約した最大の契約がそれを表している。この契約は、英国気象庁のXC40を含む長期契約協定に基づく複数の新しいシステムへ向けたものである。これは、ECMWFやその他の幾つかの世界的な気象予報・気候予測センターで同様の問題を解決する他のCrayシステムを補完するもうひとつの大規模気象モデリングシステムである。

Crayによると、「Cray XC40システムだけでなく、現在および将来のIntel Xeonプロセッサを搭載した次世代のCray XCシステムが含まれた最終的な構成で、気象庁のCrayスーパーコンピュータは、現在のシステムよりも13倍以上のスーパーコンピューティングパワーを持つことになります。」これは、大規模な欧州の気象モデリングと予測サービスを提供するための活動において伝統的にIBMスーパーコンピュータを展開しているセンターでの勝利の新たな情勢である。

Ungaroは、今週の収支報告の間に述べたように「それは本当に私たちによる勝利の驚異的な進行でした。事実、年が始まって以来、私たちは新たな案件で8億ドル以上受注し、昨年のこの時点の優に2倍以上の増加です。そして、英国気象庁の受注のように、新しい契約の多くは、複数年期限であり、将来に向けて成長する私たちの能力における継続的な信頼感に貢献しています。」

Crayの軌跡は、これらの幾つかの非常に大きな契約によって記録されているものではない。むしろ、彼らは最近の2、3四半期の過程で幾つかの注目すべき製品と顧客の動勢を作り出した。これは、最も最近のDataWarp技術(完全仕様について詳細に)を持つXC40スーパーコンピュータラインの正式発表が含まれている。彼らはまた、Urika-GAアプライアンス上でのグラフ分析とは対照的にHadoopをターゲットとするUrika-XAビッグデータ分析システムでの製品ラインも多様化している。スーパーコンピュータ顧客のために、彼らはまた、Sonexionストレージラインの改良に加えて、CS400スーパーコンピュータを展開している。NVIDIA GPUパワーを持つCray CS-Stormは、この夏に発表され、そして我々はTop500上に何台かのシステムを見るだろうことを想像してみている。

その他の最近の注目すべき勝利した契約は、DoDのHPC近代化プログラムと2600万ドルの契約を含む2014年後半にインストールされる何台かのXC40であろう。彼らはまた、スウェーデンのKTH王立技術研究所のもう1台のXC40についての1,300万ドルの契約を受注したことも含まれている。

Ungaroが指摘したように「私たちが第4四半期にやり残した仕事がまだありますが、私は私たちのいる位置と、今年再び強い結果を提供する当社の能力に満足しており、刺激的なスーパーコンピューティングとビッグデータ市場における私たちの成長と勢いを続けてゆきます。」