世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


4月 16, 2015

スーパーコンピューティングが党の対立を浮き彫りに

HPCwire Japan

Tiffany Trader

スーパーコンピュータは政府が動く方法、もしくは動かないこともあることについて我々に何を教えてくれるのだろうか?実際にはかなりだ。テキサス先端計算センターのウェブサイト上の新しい特集記事において、科学ライターのMakeda Easterが、一人のTACCの研究者がセンターのStampedeスーパーコンピュータを使って、ワシントンにおいて連邦政府の支出の優先順位と党派対立の関係を分析していることを公開している。

我々の多くのように、TACCの政府部門の研究者兼講師であるEric Svensenは、ワシントンにおける”こきおろし”と停滞のレベルが近年新しい高みに達していると見ている。隔離、予算遅延、政府機能停止、そして他の脅威に対処するために、有効な法律がアキレス腱だ。党派の緊張は否定できないが、それが引き起こすものは何か?多くの専門家は大統領の党が議会の一方もしくは両方と異なるいわゆるねじれ現象効果を指摘しているが、Svensenはこの説明はこの数年間の不和の増大の原因ではないと考えている。

「共和党の大統領と民主党の議会の間で主要な争いがあったニクソン政権の時代でさえ、政府は多くの画期的な法律を通過させたのです。」と彼は述べている。

Svensenは、相違する支出の優先順位と縮小する自由裁量の器が拡大する不和の根本原因であったことを理論化した。彼は、DW-ノミネートと呼ばれるスケーリングアプリケーションから引き出される分極化スコアを使用して、これらのデータポイントを接続する方法を考案した。DW-ノミネートは-1の非常にリベラルから+1の非常に保守的までの範囲で議員のイデオロギースコアを作るために、票決の数を利用する。ゼロは完全に中立のスコアだ。

Easterは記述している:「Sevensenは、社会保障、福祉、およびメディケイド医療保険のようなプログラムのために縮小する自由裁量資金が、縮小する自由裁量支出の割合の部分についての共和党と民主党の争いを引き起こしていると主張しています。彼はまた、いかにイデオロギースコアが変化するか監視するための分極化データを使うように研究しており、議員達が時間の経過と共に多かれ少なかれ保守的になるかどうかを見る事ができるようになります。」

20150407-S1-TACC-Svensen-party-polarization-graph

彼のグラフは世界大戦後からの自由裁量支出について、どのように分極化が増大してきたかを映し出している。

Svensenは社会科学における研究作業にスーパーコンピューティングを使うことに関する大きな支持者だ – 非プログラマの中においてさえ。最初の計画ではこのコードを彼のラップトップで実行させることだったが、このプロジェクトの本来の適用範囲が明らかになった時に、SvensenはTACC研究者としての彼に利用可能なスーパーコンピューティングのリソースを思い出させたのだ。TACCのユーザサービスのディレクターであるChris Hempelの支援を受けて、Svensenは2014年に「政府のねじれ現象を再概念化する」という論文を完成した。

「TACCは大学の人々がもっと気づくべき最も価値のあるリソースのひとつです。」とSevensenは公表している。「社会科学において、我々は小さなデータの全てを使い果たしているように見えています。ビッグデータとデータ解析においては、スーパーコンピュータの高速処理能力が必要で、人々は単にどうやってそれを使うのかを把握する必要があるのです。」