世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


11月 19, 2015

Green500、理研・菖蒲が首位、東工大が2位に

HPCwire Japan

米国オースティンで開催中のSC15において、スーパーコンピュータの省エネ度を競う今年2回目のGreen500が発表された。今年1回目の6月版では日本のExaScaler社のシステムが1位から3位を独占することとなり世界を驚愕させたが、今回も首位はExaScaler社のシステムが継続することとなったものの、2位に東工大TSUBAME-KFCと3位にGSI Helmholtz Centerが上位に返り咲いた。

Green500-201511

今回も上位システムはすべてアクセラレータを使用している。1位の睡蓮は独自のPEZYプロセッサを使っており、残りは3位のGSI Helmholtz Center がAMD FireProを使っている以外はNVIDIAのTeslaを搭載している。

また、1位の菖蒲および3位のGSI Helmholtz Centerは前回と今回の値は同じであったが、東工大のTSUBAME-KFCは前回4,257.88MFLOPS/Wに対して今回は5,331.79MFLOPS/Wと25%とかなり向上している。これはGPGPUのアップグレードによるものとのことだ。

前回2位であった睡蓮ブルーは睡蓮ブルー自体がTOP500に入ることができなかったために、Green500の対象にならなかったようだ。しかし、前回3位であった高エネ研の睡蓮は前回は6,217.04MFLOPS/Wであったのが今回は3,755.85MFLOPS/Wで12位になっている。この件についてExaScaler社はシステムの最大許容電力が使われたためだとコメントしている。

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1位を受賞した理化学研究所情報基盤センターとExaScaler社
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2位を受賞した東京工業大学
写真提供:小西史一