世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


6月 22, 2026

新HPCの歩み(第283回)-2009年(g)-

小柳 義夫 (高度情報科学技術研究機構)

第1回の多倍長精度計算フォーラムが工学院大学で開催され、多様な応用での必要性が議論された。2008年度のHokke—16が北海道大学で開催された。和光の理研シンポジウムではベンチマークテストコンテストが行われた。PCクラスタコンソーシアムが大阪、広島、秋葉原で開催された。

国内会議

1) HPCS2009(東京大学)
情報処理学会HPC研究会が主催するHPCS2009「2009年ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム」は、2009年1月22日~23日に東京大学武田先端知ビルで開催された。以下の基調講演と招待講演が行われた。

基調講演

“Optimizing Scientific Applications for Multicore Architectures”

Jonathan T. Carter (NERSC/LBNL)

招待講演

「タイヤ材料の大規模粗視化分子動力学法解析を実現するための超並列コードの開発」

萩田克美(防衛大)

 

2) 多倍長精度計算フォーラム(工学院大学)
多倍長精度計算ライブラリ開発者、 多倍長精度計算を実現するハードウェア開発者およびアプリケーション開発者が 一同に会し情報交換や共同作業などを通じて研究活動の促進を行うために、HPCI戦略プログラム分野5「物質と宇宙の起源と構造」、計算基礎科学連携拠点 、工学院大学 、KEK(高エネルギー加速器研究機構)計算科学センターの主催により、多倍長精度計算フォーラムが組織され、第1回研究会が2009年2月24日、工学院大学A0477教室で開催された。筆者も出席した。プログラムは以下の通り。

10:00

あいさつ

川端節彌(KEK)

10:05

はじめに

渡部善隆(九州大学)

10:15

PC・WS 用の多倍長計算環境の開発とその利用法

藤原宏志(京都大学)

11:00

異常磁気能率の計算に多倍長精度計算が必要な理由

仁尾真紀子(理化学研究所)

11:45

量子化学計算における多倍長精度計算の必要性

小原繁(北海道教育大学)

12:15

昼食

13:30

多倍長計算による悪条件な最適PWM問題の数値計算  

矢谷健一(京都大学)

14:15

浮動小数点演算のerror-free変換とその応用

荻田武史(東京女子大学)

15:00

休憩

 

15:15

MBLASとMLAPACK;多倍長精度版のBLAS/LAPACKの作成  

中田真秀(理化学研究所)

16:00

無限精度数値計算の開発と応用  

今井仁司(徳島大学)

16:45

自由議論

 

第2回は2011年。

 
   
   

3) HOKKE 2009(北海道大学)
第16回ハイパフォーマンスコンピューティングとアーキテクチャの評価に関する北海道ワークショップ(HOKKE-2009)は、2009年2月26日(木)~28日(土)に、北海道大学学術交流会館第一会議室において開催された。第174回 計算機アーキテクチャ研究会と第119回 ハイパフォーマンスコンピューティング研究会との合同開催である。近年講演申し込みが増加しており、ARCとHPCの並列開催の可能性も考慮したが、計算機アーキテクチャ研究会主査 中村宏とハイパフォーマンスコンピューティング研究会主査 朴泰祐は、両研究会共催の意味を重視し、単一セッションを堅持し、両研究会の参加者にとって興味あるテーマに限定して講演を選択すると2008年9月10日にアナウンスした。またこの回からペーパーレス試行となった。懇親会はキリンビール園本館中島公園店。写真は会場の学術交流会館。なお2009年度から年末頃に開催することにしたので、2009年は11月にもう一度Hokke-17が開催された。

4) HAS研(マクセル東京ビル、秋葉原)
HAS研(HITACHIアカデミックシステム研究会)は、2009年3月6日、マクセル東京ビルにおいて第24回研究会(テーマ「グリーンITの展望と課題」)および平成20年度総会を行った。プログラムは以下の通り。

13:30

開会挨拶(会長)

安達 淳(国立情報学研究所)

13:40

「低炭素社会を目指すグリーンIT」

亀尾 和弘(日立)

14:40

「空調環境コンサルティングAirAssistと日立モジュール型データセンタ(HMDC)」

古谷野 宏一(日立)

16:00

「 ネットワークのグリーン化の新しい流れとアラクサラネットワークスにおける取組み 」

林 剛久(アラクサラネットワークス)

17:00

平成20年度総会

17:20

閉会挨拶(副会長)

全 炳東(千葉大学)

17:30

懇親会

 

9月15日には秋葉原AKSビルにおいて第25回研究会を開催した。プログラムは以下の通り。

13:30

開会挨拶(会長)

安達 淳(国立情報学研究)

13:10

「 素粒子物理学と大型加速器 」

山下 了(東京大学)

14:10

「 創薬における計算技術の活用 」

星野 忠次(千葉大学)

15:30

「『PET-CT画像を用いたがん自動診断システム』の研究開発と事業化 」

有澤 博(横浜国立大学)

16:30

「 安全・安心・便利な社会を支える指静脈認証サービスのご紹介 」

中西 潤(日立)

17:30

閉会挨拶(副会長)

全 炳東(千葉大学)

18:00

意見交換会

 

5) 理研シンポジウム(和光)
2008年度理研シンポジウムは、2009年3月12日に理化学研究所 和光本所 鈴木梅太郎ホールにおいて、「第3世代 PC クラスタ」をテーマに開催された。主催は情報基盤センターと次世代スーパーコンピュータ開発実施本部であった。BMTコンテストの結果が公開されている。プログラムは以下の通り。

10:10

次世代スパコンと 第三世代PCクラスタ

姫野龍太郎、情報基盤センター

10:50

T2K オープンスパコン東大版の紹介

石川裕、東京大学情報基盤センター

13:00

GPU Computing with CUDA & Tesla – Accelerating Scientific Discovery

David Kirk, NVIDIA

14:00

GPGPU クラスタの性能評価

成瀬彰、富士通研究所

14:40

単精度 190 TFlops GPU クラスター(長崎大)の紹介

濱田剛、長崎大

15:40

次期システム (RICC) に向けて

黒川原佳、情報基盤センター

16:20

理研スーパー・コンバインド・クラスタ(RSCC)運用報告

重谷隆之、情報基盤センター

 

6) PCクラスタコンソーシアム(大阪、広島、秋葉原)
2009年3月13日、富士通株式会社 関西システムラボラトリにおいて、PCクラスタワークショップin大阪を開催した。プログラムは以下の通り。

10:00

オープニング&コンソーシアム紹介 発

石川 裕 (PCクラスタコンソーシアム/東京大学)

10:10

SCore7 の紹介

堀 敦史 (PCクラスタコンソーシアム/東京大学)

10:50

PC クラスタプラットフォーム動向

 

インテル®Core™7マイクロアーキテクチャのご紹介

池井 満 (インテル株式会社)

 

AMD最新テクノロジーアップデート

山野 洋幸 (日本AMD株式会社)

11:50

break

13:00

「e-サイエンス実現のためのシステム統合・連携ソフトウェアの研究開発」プロジェクトの現況報告

三浦 謙一 (国立情報学研究所)

佐藤 三久 (筑波大学)

平石 拓 (京都大学)

石川 裕 (東京大学)

15:00

break

15:30

T2Kオープンスパコン東大版の半年

鴨志田 良和 (東京大学)

16:10

企業発表

 

NECのGPUコンピューティングへの取り組み

加藤 季広 (日本電気株式会社)

 

日立のHPC分野への取り組み

清水 正明 (株式会社日立製作所)

 

次期PCクラスタ向けジョブスケジューラとネットワーク機能のご紹介

久門 耕一 (株式会社富士通研究所)

 

ベストシステムズHPC製品概要 発表資料

西 克也 (株式会社ベストシステムズ)

 

日本HP のクラスタビジネスへの取り組み

原田 浩 (日本ヒューレット・パッカード株式会社)

 

HPCソリューションズのHPC分野への取り組みと、APPRO社Xtreme-X

根本 雅樹(株式会社HPCソリューションズ)

17:40

クロージング

 

17:45

懇親会

 

2009年5月28日~29日に広島国際会議場でSACSIS2009が開催されたが、その前日の5月27日に同じ広島国際会議場で、「PCクラスタワークショップin広島」が開催された。プログラムは以下の通り。

13:20

オープニング

 

13:30

理研・新スパコン・システム (RICC) の紹介

重谷 隆之 (独立行政法人理化学研究所)

14:10

eScience プロジェクトと SCore7

堀 敦史 (PCクラスタコンソーシアム/東京大学)

14:50

AMD 最新テクノロジアップデート

山野 洋幸 (日本AMD株式会社)

15:20

break

15:40

MPI通信ライブラリ規格化最新動向

石川 裕 (東京大学)

16:20

並列プログラミングコンテスト優秀者発表

17:00

クロージング

 

 

2009年12月10日~11日、秋葉原コンベンションホールにおいて、「第九回PCクラスタシンポジウム」が開催された。プログラムは以下の通り。

12月10日

10:00

オープニング

石川 裕(PCクラスタコンソーシアム会長/東京大学)

10:05

招待講演

「日本原子力機構におけるスーパーコンピューティング」

武宮 博(日本原子力研究開発機構)

10:55

招待講演

「東北大学大規模科学計算システムの運用とベクトルコンピューティングに関する研究開発」

小林 広明(東北大学 サイバーサイエンスセンター)

11:35

昼休み

13:05

SCore最新状況

堀 敦史(PCクラスタコンソーシアム/東京大学/筑波大学)

13:40

クラスタ監視ソフトVGXPの開発・運用を通しての評価と課題  

鴨志田 良和(東京大学 情報基盤センター)

14:10

MPI-Adapter: MPIバイナリ互換を実現するミドルウェア 

住元 真司(株式会社富士通研究所)

14:40

XcalableMP:超スケーラブルな並列化を支援するプログラミング言語

坂上 仁志(核融合科学研究所)

15:10

ブレーク

15:50

2010年インテル最新プロセッサの紹介

池井 満(インテル株式会社)

16:20

AMDのHPCへの取り組み -最新テクノロジーアップデート-

山野 洋幸(日本AMD株式会社)

16:50

プログラミングコンテスト結果報告

司会:鴨志田 良和(東京大学 情報基盤センター)

 

12月11日

10:00

PCクラスタコンソーシアムご紹介

石川 裕(PCクラスタコンソーシアム会長/東京大学)

10:10

企業発表

 

「日立のテクニカルコンピューティングへの取り組み」

・株式会社日立製作所 清水 正明

 

 「PCクラスタシステムへの富士通の取り組み」

・富士通株式会社/株式会社富士通研究所 久門 耕一

 

「HPCソリューションズのHPC分野への取り組みと、APPRO社HPC向け製品のご紹介」

・株式会社HPCソリューションズ 根本 雅樹

 

「新しく発売されるPGIコンパイラ10.0について」

・株式会社ベストシステムズ 島袋 慶悟

 

「GPUクラスタの手術シミュレータへの応用」

・三菱プレシジョン株式会社 菊川 孝明

 

「大規模クラスタ向けファイルシステムソリューション(LXFS)」

・日本電気株式会社 広瀬 哲也

 

 「SSS(ソリッド・ステート・ストレージ)の概要と現状について」

・住商情報システム株式会社 松川 幸平

11:55

昼休み

13:25

招待講演「次世代スーパーコンピュータへの期待」

平尾 公彦(理化学研究所 計算科学研究機構設立準備室長)

14:15

ブレーク

14:45

パネル討論 「PCクラスタから次世代スパコンへ− アカデミックと企業連携のあり方 −」

司会:石川 裕(東京大学)

パネリスト:

 平尾 公彦(理化学研究所 計算科学研究機構設立準備室長)

中島 研吾(東京大学 情報基盤センター)

 堀  敦史(PCクラスタコンソーシアム/東京大学/筑波大学)

 高田 俊和(理化学研究所)

 高原 浩志(日本電気株式会社)

 清水 正明(株式会社日立製作所)

 久門 耕一(株式会社富士通研究所)

17:20

クロージング

 

17:30

懇親会、コンテスト優秀者表彰

 

7) 超並列計算研究会(同志社大学)
第50回超並列計算研究会は2009年5月、同志社大学で開催された。

次は国内会議のその二である。

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