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8月 16, 2016

RAID社、LLNLに新並列ファイルシステムを導入

HPCwire Japan

マサチューセッツ州アンドーバー、5月31日 – RAID社はローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の非機密用コンピューティング環境のカスタム並列ファイルシステム・ソリューションを提供する契約を最近落札した。 RAID社は、17PBのファイルシステムを提供し、その実行転送速度は180ギガバイト/ sとなる。この高性能でコスト効率の良い製品は、並列アクセス・データ・ストレージに対するLLNLの現在および将来の要求を満たすように設計されている。

リバモアコンピューティング部門の副リーダーであるMark Garyによると、「この新しいファイルシステム・インフラストラクチャは、LLNLの非機密環境での最先端のアプリケーション開発や大規模な科学的シミュレーションをサポートするために設置されます。」

LLNLはこれまで複雑で多様な計算課題に対処するために世界トップクラスの高性能コンピューティング(HPC)エコシステムを構築してきた。そして、それらは国家的関心事である重大な影響を及ぼす問題を解決するために使用されてきた。

「RAID社の試験済みの並列ファイルシステムソリューションは、次世代オープンソース開発環境を構築する上でLLNLのHPCリーダーシップを加速するように設計されています。」と、RAID社の最高経営責任者(CEO)であるRobert Picardiは語った。「そして、この高度にスケーラブルで、効率的かつ高性能なストレージソリューションから多くの民間のアプリケーションが恩恵を受けるでしょう。」

ニュースリリース内容:

  • 並列ファイルシステムでは、ZFS OSDと複数のメタデータサーバとともにLustre 2.8が走行する。
  • Lustreファイルシステムは、実行転送速度が毎秒5ギガバイトであるOSSノードが36ノード、そしてSDDストレージ容量が25TBであるメタデータサーバが16サーバーから構成される。
  • このソリューションは、4U 84 bay 12G SAS JBOD、LSI/Avago 12G SAS(シリアル接続SCSI)、Mellanox EDR InfiniBand、HGST 12G Enterprise SAS ディスクドライブ、およびIntelのサーバー技術を統合するものである。
  • ファイルシステムは、六つのスケーラブルなストレージユニットを内蔵している。 各ストレージユニットは、六つのLustreのOSSと六つの4U-84Bay JBOD(480-8TB SAS ドライブ)から構成される。Linux上でZFSが走行し、raidz2データパリティ保護が採用される。単一故障による障害を排除するために、マルチパスと高可用性フェールオーバー接続が提供される。
  • 追加のソフトウェア機能は、RAIDコントローラメーカーのディスクファームウェアによる微調整と同じ方法で、ディスク上の調整可能な機能や設定を行うために追加された。それらは、ドライブの性能を引き出すだけでなく、広範囲の診断レポートを提供し、データフローや整合性に影響を与える前に問題を解決する事を可能とする。
  • LLNLのHPC施設は、複数の建物にまたがり、複数のセキュリティレベルで動作する多数のコンピュータ・プラットフォームとファイルシステムから構成されている。

ローレンス・リバモア国立研究所について

1952年に設立されたローレンス・リバモア国立研究所(www.llnl.gov)は、革新的な科学、工学そして技術を通じて私たちの国の最も重要な国家安全保障上の課題に対するソリューションを提供している。ローレンス・リバモア国立研究所は、米国エネルギー省国家核安全保障管理部門のためにローレンス・リバモア国立安全保障LLCによって管理運営されている。

RAID株式会社について

1994年以来、RAID社はエンド・ツー・エンドのベンダーに依存しないテクニカル・コンピューティング・ソリューションを開発してきた。様々な産業でストレージ市場全般における高性能コンピューティングとビッグデータ・ストレージの課題に取り組んできた。同社は、大学、研究所そして民間からそれぞれの専門知識を持つ専門家達のチームとの協力関係を構築し、膨大な業界知識を獲得しており、業界の信頼できるリーダーである。