ロシア、コンパクトなどこでもスパコンを披露
Tiffany Trader

国有のRostec社の一部であるロシアのRuselectronics Groupは、2.2ペタバイトのデータストレージに対応した最大2.2ペタフロップスの計算能力を備えた防衛アプリケーション用のコンパクトな「スーパーコンピュータ」を開発した。
Rostecのプレスサービス(11月23日)の発表によれば、1.9 x 1.35 x 1(m)計算モジュールは、他の同規模ソリューションと比べて40パーセントも低い電力を使用しており、宇宙産業だけでなく防衛産業複合体においても記録的な容量を提供していると言う。
システムは、従来通りに装備されたデータセンターの外でコンテナベースのコンピューティングを可能にする没入型液体冷却モジュールを使用している。この冷却システムは、低騒音レベル、防塵、防湿機能を備えており、耐火災性があるとRostec社は付け加えている。
「当社のスーパーコンピュータは、宇宙産業を含む非常に広い視野を持っています。」と、Rostec国有企業のエグゼクティブ・ディレクターであるRostekh Oleg Evtushenkoは述べている。「例えば、衛星画像内のオブジェクトを自動的に認識したり、宇宙船をシミュレートしたり、オンボードシステムの状態を評価するために使用できます。開発はモジュラー構造であり、操作性を維持するためのユニークなシステムが装備されています。これにより、あらゆる容量の、あらゆる目的で、世界中のどこでも、モバイルコンピューティングシステムの導入が容易になるのです。」
Rostec社のプレス発表では、演算性能を知るプロセッサ技術や精度レベルの特定はなかった。比較のポイントとして、NvidiaのDGX-2アプライアンスは、このサイズの半分以下のフォームファクタで半精度で2ペタフロップスを提供している。 Nvidiaはまた、4つのV100 GPUによって提供される最大500半精度テラフロップスを備えた、より小型のフォームファクタの液体冷却DGXステーションも提供している。
ロシアは自国の技術を備えた防衛志向のスーパーコンピュータの開発に取り組んでいる。昨年、Ruselectronics社は28ナノメートルのプロセス技術を使っていると言われている、8コアのチップであるElbrus-8Sと呼ばれる国内で開発されたマイクロプロセッサを公開している。