インテルのFPGA、データセンターとネットワークをターゲット
George Leopold

クラウド・コンピューティング、データセンター、ネットワーク・インフラ、およびモノのインターネットのセンサーをターゲットとしているチップメーカーのインテル社は、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)の最新バージョンをサンプリングしていると述べている。
Stratix 10 FPGAは、HyperFlexアーキテクチャを実装するために使用される14ナノメートルのトライゲート・プロセス技術をベースとした最初のトップとなるとインテルは述べている。このフレームワークは、データセンターにおける高度なコンピューティングおよびデータ集約型アプリケーションに向けられている。レーダーおよびイメージング・システムにおける追加のフォーカスは、接続されるIoTデバイスをサポートするためにこのチップメーカーを推進するように強調している。
このチップメーカーは、クラウドサービス・プロバイダやデータセンター・オペレータがビッグデータを保管および処理する演算需要に追いつくためにハッスルするように、コンピューティングとストレージを高めることができるようにStratix 10を位置づけている。増強した電力効率と共に(最大70パーセtンと低いと同社は主張している)、この新FPGAは計算がよりデータに近づくようにレイテンシを短縮していると言われている。
インテルが主張する性能改善の中では、前世代と比べて、コア性能で2倍、チップ密度で5倍となっている。Stratix 10はまた単精度浮動小数点演算性能で最大10テラフロップスを、メモリ帯域幅で最大10テラビット/秒を提供している。
興味深いことにこの新FPGAは、7月に日本の技術コングロマリッドであるソフトバンク・グループに買収されたチップ知的財産ベンダーであるARM社の4コア64bit Cortex A53プロセッサが組み込まれている。ソフトバンク社はARM社の買収によりIoTアプリケーションをターゲットとすると述べている。
データセンターにおける「ワット当たり性能」の効率に加えて、インテルは最新のFPGAをネットワーク帯域幅を広げ、高速化する「多機能アクセラレータ」と位置づけている。新FPGAにとって「我々のネットワークにおけるより多くの帯域幅とより低いレイテンシの必要性、新しく変化するワークロードに対応するためのデータセンターの柔軟性の必要性、そしてワット当たりの性能の管理の必要性はすべて重要な価値を持った推進剤なのです。」とインテルのプログラマブル・ソリューション・グループのゼネラルマネージャでコーポレート副社長であるDan McNamaraが声明の中で述べている。
同社は現在Stratix 10を非公開の顧客にサンプリングしているとMcNamaraは語った。
インテルは2015年のマーケットリーダーであったAltera社の買収によってFPGA市場に参入した。AlteraのFPGAとIntel Xeonプロセッサを組み合わせることで、この取引はインテルの先進プロセス技術とAlteraの設計の腕前を活用するように設計されたのだ。その結果は、マルチ・ネットワーク・プロトコルをサポートするシングル・パッケージの中にがっしりとしたFPGAファブリックを組み込みために使われるインテルのマルチダイ技術を組み込んだシステム・オン・チップとなるのだ。
Alteraユニットのプロダクト・マーケティングのシニア・ディレクターであるPatrick Dorseyによると、Alteraのシステム・オン・チップにARMプロセッサを使用する決断は「非常に高い電力効率と非常に高い性能を持つアプリケーション・クラスの処理」の必要性により決定されたものであるそうだ。ARMプロセッサは、「プロセッサからFPGA自体のハードウェア・ファブリックまでのシステム・オン・チップの仮想化機能を拡張可能としたのです。」
データセンターにおいて、インテルはアクセラレータばかりでなく接続性とストレージのコントローラとして次世代FPGAを売り込んでいる。主なセールスポイントはFPGAが約1/10の電力で標準的なデータセンターの機能を行うことができるという点だ。