新HPCの歩み(第144回)-1997年(b)-
三好甫RIST副理事長を中心に、HPF合同検討会が始まり、HPFに対し日本から提言を行うこととなった。同時に『情報処理』誌に、特集『HPF言語の動向』を企画した。並列ソフトウェアコンテスト(PSC97)はナップザック問題を出したが、適当な難度の問題を作るのに苦労した。 |
日本の学界の動き
1) 東京大学
筆者のいた東大の情報科学専攻では、理学系研究科から1996年度の教育研究設備費として概算要求し、平木敬らの尽力により、「高度密結合処理実験装置」の予算を得た。以前SC95の際、皆でCray Business Server社のSan Diego工場を見学し、開発中のStarfireに目を付けていた。前に述べたとおり、Cray社のSGIとの合併によりこの開発はSun Microsystems社に工場ごと移管され、Sun Ultra Enterprise 10000 (E 10000)となっていた。SGIからはOrigin 2000の提案があった。結局、E 10000(64 CPU)に決定し、1997年3月に納入された。
なかなか面白い並列コンピュータであったが、2次キャッシュがdirect mappingでデータ・命令併用のため、筆者の研究室でやっているようなデータ並列の計算には向かなかった。プログラムが走っている部分とキャッシュ上でコンフリクトするデータだけが遅くなり、半端でない同期待ちが生じることがあった。
このシステムは、建前としては実験装置であり、スーパーコンピュータではなかったが、1997年6月のTop500リストではRmax=21.37 GFlopsで 118位タイに掲載されている。その後、チューニングが進んだのか同年11月のリストでは26.45 GFlops で114位タイとちょっぴり順位が上がっている。続いて1998年6月には188位タイ、1998年11月には258位タイとなり、1999年6月の420位タイを最後にリストから消えた。東大の情報科学専攻・コンピュータ科学専攻を通して、Top500に載ったのはこのマシンが最初であるが、2002年6月の第19回Top500で、東大情報科学教室が自作したSun Blade 1000 750MHz Clusterが、Rmax=149.2 GFlopsで428位にぎりぎり入っている。(旧シリーズ『HPCの歩み50年-1997年(b)-』ではこのクラスタを忘れて唯一と誤記しました。クラスタ自体は2002年の記事に記載されていました。)
2) 筑波大学CP-PACSプロジェクト
1992年4月に始まったCP-PACSプロジェクトは1997年3月に終了し、8月29日に日立のお世話で品川の日立和彊館でプロジェクト打ち上げを行った。筆者は、Santa CruzのPC’97(後述)からの帰りで成田から直行した。
計算物理学研究センターでは1997年度からCP-PACSを用いた大型数値シミュレーションプロジェクトの公募を行い、共同利用に供し始めた。
また、未来開拓「計算科学」において、牧野淳一郎提案を含めて「次世代超並列計算機開発」プロジェクト(代表岩崎洋一)として発足し、CP-PACSとGRAPE-4とのハイブリッドシステムの開発を行った(後述)。
3) HPF合同検討会 (JAHPF)
三好甫(高度情報科学技術研究機構副理事長)は、応用分野のユーザが並列コンピュータを利用するためにHPF (High Performance Fortran)が有効だと考えていた。三好の発案により、富士通(株) 、日立製作所(株)、 日本電気(株)の3社の言語・コンパイラ有識者が集まり、「HPF合同検討会 (準備会)」を1996年7月~12月に開催した(既述)。
このような準備の上、1997年1月、アプリケーション研究者、開発者約50名の参加を得て 「HPF合同検討会 (JAHPF)」を発足させ、RIST(中目黒)において第1回HPF合同検討会を開催した。検討会は以下のように、1997年内はほぼ2回/1ケ月の頻度で精力的に開催し、拡張仕様を検討した。
1月29日 |
2月12日 |
3月5日 |
3月18日 |
4月2日 |
4月16日 |
4月21日 |
5月14日 |
5月28日 |
6月18日 |
7月2日 |
10月16日 |
1998年 |
1月14日 |
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4月8日 |
7月8日 |
10月6日 |
1999年 |
1月14日 |
4月15日 |
7月14日 |
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10月20日 |
2000年 |
1月28日 |
4月21日 |
7月7日 |
2001年 |
1月23日 |
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1997年2月24日~26日に開催されたFirst HPF Users Group Meeting(米国New Mexico州Santa Fe)にJAHPFの代表者が参加し、JAHPFの活動を発表した。 1997年7月 HPF仕様提案を作成、 HPF Forumに提案し、標準仕様として採用を働きかけた。
4) 特集『HPF言語の動向』
情報処理学会の機関紙「情報処理」は、1997年2月号に『HPF言語の動向』を特集した。担当編集は妹尾義樹(NEC)と岸本芳典(日立)。記事は以下の通り。
特集「HPF言語の動向」の編集にあたって |
妹尾義樹(NEC)、岸本芳典(日立) |
1.ユーザからみたHPF言語 |
小柳義夫(東大) |
2.HPF言語の現状と将来 |
妹尾義樹(NEC) |
3.SP2のためのHPFコンパイラにおける最適化技術 |
小松秀明ほか(日本IBM) |
4.HPFトランスレータ“Parallel FORTRAN”の開発と評価 |
佐藤真琴ほか(日立) |
5.Cenju-3におけるHPF処理系の開発と評価 |
蒲池恒彦ほか(NEC) |
6.HPFからみたVPP Fortran |
岩下英俊(富士通) |
筆者は、並列言語における「並列モデル」の重要性を強調した。データ並列モデルだけでは限界があり、ソフトウェアパイプラインを導入しないと、メッセージパッシングに勝てない、と書いた。
5) 円周率
高橋大介・金田康正は、東京大学大型計算機センターのSR2201を29.05時間用いて、1997年8月3日に、円周率の値を515億3960万桁まで計算した。使った公式はGauss-Legendre公式、検証には4次のBorweinのアルゴリズムを用いた。検証を含めて66時間11分。
6) 情報処理学会(カリキュラム標準)
情報処理学会では、1991年のJ90に続いて、「大学の理工系学部情報系学科のためのコンピュータサイエンス教育カリキュラム J97」を1997年11月に公式にリリースした。次はJ07である。
7) PHASEプロジェクト
1995年に始まったPHASEプロジェクトでは、さらにNHSEやMatrixMarketやTop500などのmirroringを設定した。またNUMPAC、FreeFEM-I、 QCDMPIなどへのリンクも張った。
後述の26回数値解析シンポジウムでは、「PHASEサーバの現状と展望」(西田晃、長谷川秀彦、関口智嗣、小柳義夫)という発表を行った。また日本応用数理学会年会やBit別冊などでも宣伝を行った。
結局、自主開発のソフトの公開というよりも、ミラーリングやポータルとしての役割が主となった。PHASEは2014年ごろまで一応activeであったが、2015年2月頃、産業技術総合研究所のネットワーク管理方針の変更に伴い、閉鎖された(時期要確認)。
国内会議
1) HOKKE-97
第4回「ハイパフォーマンスコンピューティングとアーキテクチャの評価」に関する北海道ワークショップ(HOKKE-97)が、1997年3月6日~7日に、札幌ソフトウェア専門学校(2006年からは札幌情報未来専門学校に改称)で開催された。これは、情報処理学会計算機アーキテクチャ研究会(第115回)とハイパフォーマンスコンピューティング研究会(第65回)を合同開催するものである。招待講演”Remote Computing Systems”(Peter Arbenz (ETH, Zurich))が企画された。
2) HAS研
HAS研(Hitachiアカデミックシステム研究会)は、1997年3月25日に、第11回研究会を開催した。
第11回研究会 |
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パソコンとインターネット-その現状と動向- |
東京大学 大型計算機センター 石田 晴久 |
OCNの現状と展望 |
日本電信電話株式会社 田邉 正通 |
報告 |
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今後の日立の情報事業戦略 |
株式会社日立製作所 桑原 洋 |
3) NSUGセミナー
NSUG(日本サン・ユーザ・グループ)では、4月15日、砂防会館別館において、Javaに関するセミナーを行った。
13:00-14:00 |
「Javaの最新動向 – JavaOne 97レポート」 |
(有)MVシステムズ 水越 賢治 |
14:00-14:10 |
ブレイク |
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14:10-15:25 |
「J-SQLとオラクルのJava戦略」 |
Oracle Corp. Steve Levine |
15:25-15:40 |
コーヒーブレーク |
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15:40-17:00 |
「Java Server」 |
日本サン・マイクロシステムズ戸松 豊和 |
17:00-18:30 |
懇親会 |
4) NEC・HPC研究会
第5回NEC・HPC研究会は、5月15日に開催された。プログラム資料は手元にない。
第6回NEC・HPC研究会は12月9日にNEC本社ビル地下1階講堂で開催された。以下の講演が行われた。
基調講演「地球環境と気候シミュレーション」 |
丸山康樹(電力中央研究所) |
「並列処理センター:今日まで・今後の予定」 |
土肥俊(日本電気) |
「X線結晶構造解析プログラムの並列化」 |
渡部弘(原研) |
「一般曲線座標系・スタガードグリッドによる気流解析法(LESモデルによるチャンネル流解析のグリッド依存性の検討)」 |
工藤邦昭、石田義洋(鹿島建設) |
「SX-4、Cenju上でのQCDコードの開発とパフォーマンス」 |
中村純(広島大) |
“Results and Perspectives of CSCS/SCSC-NEC Joint Program in Application Porting and Development. - Algorithmic and parallel programming techniques available for NEC SX-4 Supercomputer” |
C. Henriet (NEC ESS) |
「NEC並列コンピュータCenju-4の開発思想と概要」 |
中田登志之(日本電気) |
「NECのHPCシステムの開発思想と概要」 |
塚越 眞(日本電気) |
5) JSPP’97
第9回並列処理シンポジウム(JSPP’97)は、1997年5月28日~30日に、阪神淡路大震災から2年強の神戸市産業振興センター(ハーバーランド)で開催された。実行委員長は湯浅太一(京大)、副委員長は瀧和男(神戸大)と長島重夫(日立)、プログラム委員長は上田和紀(早大)。主催は、情報処理学会の計算機アーキテクチャ研究会、システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究会、アルゴリズム研究会、プログラミング研究会、ハイパフォーマンスコンピューティング研究会、電子情報通信学会のコンピュータシステム研究会、データ工学研究会、日本ソフトウェア科学会のオブジェクト指向コンピューティング研究会、協賛は人工知能学会と日本応用数理学会であった。投稿論文発表の他、以下のプログラムが企画された。
基調講演 |
「並列計算の歴史と現在—ノイマンの呪縛からの脱出」星野力(筑波大) |
招待講演 |
David Culler (UC Berkeley) |
チュートリアル |
「細粒度マルチスレッディングのためのコンパイルおよび実行時技術」講師:田浦健次朗(東大) |
チュートリアル |
「メモリ・コンシステンシ・モデルの諸定義と解釈例」講師:城和貴(和歌山大) |
パネル討論 |
「並列処理技術の成熟とは? — 並列ソフトウェアの移植、再利用、蓄積」 |
星野力による基調講演は、加筆の上「静かに進むコンピュータの軟化革命」と題してbit誌1997年9月号に掲載されている。
6) PSC97
4回目となるJSPP並列ソフトウェアコンテストPSC97が開催された。実行委員会の委員長は昨年に続き筆者が務めた。提供いただいた並列コンピュータは、日本電気のCenju-3(128プロセッサ)、日立製作所の SR2201(32プロセッサ)、富士通のAP3000(32プロセッサ)であった。日本シリコングラフィックス・クレイ社、日本鋼管、日本IBMの3社からは協賛をいただいた。
コンテスト問題は、ソーティング、連立一次方程式、フーリエ変換と来て、そろそろネタ切れであった。実行委員会でいろいろ考えて「ナップサック問題」とした。確かにナップサック問題はNP困難のクラスには属するが、適当な難度の問題を実際につくることはなかなか困難であった。あと、近似最適解の近似度と計算時間をどう総合評価するかも課題であった。予選問題は5問, 本選問題は9問出題された。入賞者は以下の通り。
マシン |
AP3000 |
Cenju-3 |
SR2201 |
参加チーム |
61チーム |
58チーム |
59チーム |
参加者 |
123人 |
114人 |
111人 |
予選通過 |
23チーム |
31チーム |
21チーム |
制限時間超過 |
6チーム |
4チーム |
3チーム |
実行時エラー |
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3チーム |
1チーム |
誤答 |
1チーム |
4チーム |
1チーム |
1位 |
名取伸(東大理) |
宇佐 治彦, 高瀬 亮, 大内 拓実(東大工) |
名取伸(東大理) |
2位 |
山村周史、奥村晃生、下村武、布目淳(京都工芸繊維) |
名取伸(東大理) |
片桐孝洋(東大理) |
3位 |
片桐孝洋(東大理) |
前田 直人(早稲田) |
高畠志泰, 山口佳紀, 平田愛里, 柳川和久, 小野貴寛, Amien Rusdiutomo, 王欣丹(電通大) |
大学別参加チーム数では、早稲田の27チーム、東大の14チーム、筑波大と山形大のそれぞれ5チームが目立っていた。
7) 数値解析シンポジウム
第26回数値解析シンポジウムは、1997年6月9日~11日に、あずまや高原ホテル(長野県上田市 真田町 長1278−800、2020年閉館)で開催された。担当は前2回の森・杉原研(東大工)に続いて、小柳研究室(東大理)+電総研(関口智嗣、建部修見)であった。このころからやっと、シンポジウムの運営に電子メールやWebが活用されるようになった。講演は33件、参加者102人。4件の講演申し込みを断ったが、それでも窮屈なスケジュールとなった。あずまや高原ホテルは標高1500m、「雲の上の旅人山荘」で環境は抜群であったが、交通の便が悪く、自家用車の参加者も動員してどうにか足を確保した。
8) SWoPP阿蘇97
1997年並列/分散/協調処理に関する『火の国』サマー・ワークショップSWoPP阿蘇97は、第10回目であり、第1回と同じ阿蘇に戻った。グリーンピア南阿蘇を会場として、8月19日~22日に開催された(最終日は午前のみ)。主催は、電子情報通信学会のコンピュータシステム研究会(CPSY)とフォールトトレラントシステム研究会(FTS)、情報処理学会計算機のアーキテクチャ研究会(ARC)、ハイパフォーマンスコンピューティング研究会(HPC)、システムソフトウェアとオペレーティング・システム研究会(OS)、プログラミング研究会(PRO)であった。10 周年特別企画として、富田眞治による特別講演「SWoPP は世界に発信しているか」が企画された。発表件数127(97件大学、14件企業、16件国立機関他)、参加者数264(44大学201名、11企業36名、4国立研究機関他27名)であった。セッションは3会場パラレル。
今回、メインホールにおいて、「インターネット接続」公開実験が行われた(後援:CTC、NTT熊本、熊本大学)。会議におけるインターネット接続はまだ「実験」扱いであった。何をどんな風にやったのかは記憶にない。
9) HPCS’97
SWoPP前日の1997年8月18日(月)に、ハイパフォーマンスコンピューティングシンポジウム 1997(HPCS’97)が、情報処理学会ハイパフォーマンスコンピューティング研究会の主催で行われ、筆者が実行委員長を務めた。これは単発の企画である。2017年まで継続的に開催されていたHPCSはHPC研究会発足10年目を記念して2002年に始めたものである。
午前:チュートリアル |
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RISC計算機とHPCプログラミング |
寒川 光 (日本アイビーエム) |
HPF言語とその最新動向 |
妹尾 義樹 (NEC) |
午後:招待講演 |
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並列コンピュータで読み解く複雑な流れ |
高橋亮一(静岡産業大学) |
並列計算と並列アプリケーション |
島崎眞昭(九大) |
斜体開発における流体の数値計算と可視化 |
姫野龍太郎(日産) |
プロセッサによる実行時ループ再構成方式 |
平木敬(東大) |
このときは一般公募の発表はなかった。
10) IBM HPC Forum
IBM HPC Forumを「2000年へのHPC展望に向けて」というテーマで9月11日に箱崎で開催した。
9:30 |
オープニング 「2000年のHPC展望に向けて」 |
IBM HPCユーザーズフォーラム会長 川井忠彦(東京理科大学) |
10:00 |
基調講演 「オプション・ブルー/米国ASCI計画の現状と将来」 |
Mr. Dave Nowak (LLNL) ASCI Program, プロジェクト・リーダ |
11:30 |
昼食 (自由) |
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12:30 |
ユーザ事例(1) 「インテリジェント・モデリングとその将来」 |
小木 哲朗(東京大学IML) |
13:45 |
コーヒーブレーク |
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14:00 |
ユーザ事例(2) 「コーネルにおける可視化技術(仮題)」 |
Mr. Bruce Land (Cornell Theory Center) |
15:00 |
技術セッション・・・ 「並列プログラミングのノウハウ・TIPS」 |
霜田 善道 (日本IBM RS/6000製品事業部) |
16:15 |
休憩 |
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16:30 |
IBMセッション 「RS/6000の製品戦略と動向」 |
小南 秀一郎(日本IBM RS/6000製品事業部企画担当マネージャー) |
17:15 |
クロージング
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宇陀 栄次(日本IBM RS/6000製品事業部事業部長) |
17:30 |
散会 |
11) 愛媛大学
1997年10月9日~11日に、愛媛大学理学部山本哲朗教授主催のシンポジウムがあり、参加して発表した。
12) 広島大学INSAMシンポジウム
広島大学理学部大規模非線形数値実験室(Institute for Numerical Simulations and Applied Mathematics: INSAM)は、1997年10月25日、広島大学理学部において、INSAMシンポジウム《非線形科学におけるハイパフォーマンスコンピューティング》を開催した。プログラムは以下の通り。
13:00-13:10 |
あいさつ |
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13:10-14:00 |
『量子力学的シミュレーションの世界』-半導体から有機化学反応まで- |
寺倉 清之 氏(産業技術融合領域研究所) |
14:00-14:50 |
『非経験的分子軌道計算による分子設計』-新物質の創製に向けて- |
山口 兆 氏(大阪大学) |
14:50-15:10 |
ポスターインデクシング |
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16:00-17:30 |
ポスターセッション |
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18:00-18:30 |
郷田深道 太鼓演奏会 |
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18:40-20:30 |
懇親会 |
13) SS研究会
1995年から始まったSS研究会HPCミーティングは、第3回をホリデイ・イン クラウンプラザ豊橋において、1997年11月6日~7日に開催した。5日~6日の合同分科会に続いての開催であった。
11月6日(木) |
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18:30 ~ 20:30 |
【HPCミーティング’97前夜祭(兼合同分科会懇親会)】 |
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11月7日(金) |
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9:00 ~ 9:05 |
【挨拶】 |
富士通(株)常務理事 情報処理部門 小坂義裕 |
9:05 ~ 9:10 |
【開催趣旨】 |
福田企画委員 |
9:10 ~ 10:20 |
【招待講演】『ドイツのスパコンセンター事情』 |
FZK(ドイツ カールスルーエ研究所)計算センター運用課長 Mr. Schmitz |
10:30 ~ 11:10 |
【ユーザ事例】『国立天文台ハワイ島すばるシステム』 |
国立天文台ハワイ観測所 小笠原隆亮 |
11:10 ~ 11:50 |
【富士通報告】『富士通のHPC製品戦略』 |
富士通(株)HPC本部 今津敦志 |
11:50 ~ 12:20 |
『JAHPF活動報告』 |
富士通(株)HPC本部第二開発統括部 岡田信 |
12:20 ~ 13:20 |
【昼食】/【デモ】 |
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13:20 ~ 15:10 |
【パネルディスカッション】 |
コーディネータ : 宇宙科学研究所 藤井孝藏 パネリスト: 岐阜大学総合情報処理センター 若井和憲 航空宇宙技術研究所 山根敬 日産自動車 姫野龍太郎 トヨタシステムリサーチ 牧野光弘 |
15:20 ~ 15:50 |
上記を受けての富士通の回答(ハード、OS、言語で) |
富士通(株)HPC本部第二開発統括部 大空 瞭 |
15:50 ~ 16:00 |
【まとめ】 |
福田企画委員 |
16:00 |
【解散】 |
14) 数理解析研究所
京都大学数理解析研究所において、森正武(京大、数理解析研)を研究代表者として、研究集会『数値計算アルゴリズムの研究』が、11月26日~28日開催された。森正武による特別講演「二重指数関数型変換のすすめ」があった。講演は数理解析研究所講究録1040に収録されている。
15) インターネットコンファレンス’97
第2回となるインターネットコンファレンス’97は、日本ソフトウェア科学会 インターネットテクノロジ研究会、 日本UNIXユーザ会、 WIDEプロジェクトの主催により、1997年12月16日~17日にパシフィコ横浜で開催された。プログラム委員長は村井純(慶應義塾大学)。Internet Week’97の一環として開催された。
次回は日本の企業の動き、標準化、性能評価、アメリカ政府の動きなど。アメリカではPITACの第1期が始まる。