9月 21, 2017
スーパーコンピュータ「京」、スーパーエルニーニョの急激な終息の原因を解明
東京大学大気海洋研究所の宮川知己特任助教、佐藤正樹教授、理化学研究所計算科学研究機構の八代尚研究員、海洋研究開発機構の鈴木立郎技術研究員、建部洋晶主任技術研究員からなる共同研究チームは、雲の生成・消滅を詳細に計算できる全球大気モデルNICAMに、日本の代表的な全球気候モデルMIROCの海洋部分を連結させた超精密気象—海洋モデル「NICAM-COCO (NICOCO)」を開発し、熱帯域を東進する巨大な雲群マッデン=ジュリアン振動(MJO)と、東太平洋の海面温度が通常より高くなるエルニーニョ現象との相互作用の再現を可能にしたと発表した。これにより海洋の変動が活発な状況でのMJOの予測精度が向上した他、観測史上最大のスーパーエルニーニョ(1997年—1998年)が急激に終息した原因がインドネシア多島海付近のMJOにあったことを実証した。
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ソース:東京大学