7月 18, 2014
理研、鉄より重い元素の起源を数値シミュレーションで解明
金やウランなどの重い元素は中性子星の合体で作られた可能性が高い
理化学研究所(理研、野依良治理事長)と京都大学(松本紘総長)は、地球上に存在する金やウランなど鉄より重い元素が、中性子星合体によってつくられたものである可能性が高いことを明らかにした。と発表した。
理研理論科学連携研究推進グループの和南城伸也研究員、京都大学基礎物理学研究所の関口雄一郎特任助教ら共同研究チームは、東京大学などのスーパーコンピューターを用いて、一般相対性理論とニュートリノの影響を考慮した場合の中性子星合体の数値シミュレーションを行い、その結果、中性子の一部がニュートリノを吸収して陽子に変わるため、中性子の割合が60~90%程度にまで減少することが分かった。この数値シミュレーション結果をもとに元素合成の数値計算をしたところ、観測による太陽系の重元素分布とほぼ一致していました。これにより、今まで明らかにされていなかった金やウランなどの鉄より重い元素の起源が中性子星の合体である可能性が高いことが示された。
—
ソース:理化学研究所