ギリシャ、年末までにスパコンを導入
Tiffany Trader

ギリシャ研究技術ネットワーク(GRNET)は、大規模科学系アプリケーションを支援するハイパフォーマンス・コンピューティング・システム(HPC)の開発契約に署名した。年末までに稼働予定であるこの新システムは、2000年からTOP500レベルのシステムを所有していなかった国にスーパーコンピューティングを復活するしるべとなる。
プロジェクトのきっかけは、国に国家的HPC基盤をもたらし、Partnership for Advanced Computing in Europe (PRACE)のTier-1ヨーロッパ・スーパーコンピューティング・エコシステムへの参加を増やすことである。
GRNETによる国際公開入札の結果、新システムの提供とインストールはIBMとパートナーを組んだCOSMOSビジネスシステムズ社に決まった。GRNETによると、新システムはギリシャと東南ヨーロッパにおける科学研究の開発とプロモーションという重要な役割を演じると期待されている。新システムは、計算化学、物理学、生物学、気象学、医学、材料科学などの現在のスーパーコンピュータの利用に大きく依存する科学分野で最先端の研究を促進する。
180テラフロップスのマシンはIBMのNeXtScaleプラットフォームをベースとしており、ベンダーが提供する「ハイパースケールコンピューティングへのブロック構築型アプローチ」によって、ユーザが小さく始めて必要に応じて迅速にスケールすることができるようになる。426ノードのシステムはIntel Xeon E5 v2プロセッサで構築され、合計8,500プロセッサコアとなり、インターコネクトはFDRのInfiniBandだ。IBMのGeneral Parallel File System (GPFS)による1ペタバイトのストレージも付いてくる。プリインストールされたコンパイラ、科学ライブラリ、およびポピュラーな科学系アプリケーションは、ハイレベルな科学を支援するGRNETの使命をサポートするだろう。
国立スーパーコンピューティング・リソースは、「PRACE-GR、ギリシャの研究とアカデミック・コミュニティのための国立スーパーコンピューティング基盤と関連するサービスを開発する」プロジェクト下で開発されており、運用プログラム「Attica」と欧州地域開発基金(ERDF)による共同出資である。