実践的なエクストリームスケールCFDへの路
Tiffany Trader

燃焼シミュレーションに使われるCFDコードが、Intelligent Light社とジョージア工科大学とローレンスバークレー国立研究所のパートナー達のおかげで、重要なスケーラビリティにおけるマイルストーンを達成した。AVF-Leslie燃焼シミュレーションコード(ジョージア工科大学のLeslie3Dソルバーの派生品)は、エネルギー省国立エネルギー研究科学計算センターのスーパーコンピュータの64,000コアを活用した。この達成は、DOEの資金を持って「エクストリーム・スケールな知識の発見」を達成するためにin situインフラ内で組み合わせることで、燃焼におけるスケーラブルな解析方法を開発した共同研究の専門家のおかげだ。
「コンピューティングの景色がハイパフォーマンス・クラスタにシフトするように、CFDソルバーにポスト処理を組み込むことは、真にスケーラブルなワークフローを作る機会を提供します。」とIntelligent Light社の創業者でゼネラルマネージャのSteve M. Legenskyが声明の中で述べている。Intelligent Light社はオープンソースのVisItアプリケーションとin situアプリケーション用インタフェースLibsimを開発し保守している。両コードともDOEが開発したものだ。
では、どのようにAVF-Leslieコードはこれまで過去の先の実行での5,000コアを記録したのだろうか? Intelligent Light社はパートナー達がin situのサーフェイス抽出を有効にするために、コードにVisIt/Libsimを取り付けたと説明している。そして、抽出されたXDBファイルが、Intelligent Light社のCFDポスト処理ツールであるFieldViewを使う2番目の処理にファイルされる。「XDBは」とIntelligent Light社は言う。「完全な数値忠実性を保持しており、自動レポート生成と会話型探査の両方を有効化して、そしてアーカイブとして利用できるようになるのです。」
Legenskyは、研究者達は以前VisItコードをLLNLのBlueGene/Qシステム上で98,000コアまでスケールさせているが、AVF-Leslieのような洗練された物理コードと統合することは難易度を上げたと指摘している。
実践的なエクストリームスケールなCFDのニーズは、in situソリューションの開発につながっており、Intelligent Light社が説明するように:
「しかし、数千コアを使ってシミュレーションを実行する際には、生成されたファイルを従来のボリュームベースのポスト処理を使って、書き込み、再読み込みおよびポスト処理するための時間は非現実的もしくは不可能です。結果がレビューされず、これらの制限のために要求されるシミュレーションがうまく動かない時には、コストは計算資源を浪費し、科学を失います。メモリにまだ存在する間に、完全な時空間解像度データの解析を可能とするin situ方法では、非常に巨大なデータファイルを以降の事後解析のために堅牢なストレージに書き込むことに関するコストを避けているのです。」
今の主な焦点は、エクストリームスケールでのin situ方法によるソルバーのインテグレーションだ。これはIntelligent Light社がDOEと共通する目標であり、エクサスケール時代が近づいてくるように、I/Oの問題に対処することを模索している。
「現在私達は演算性能とI/O機能のギャップが広がるのを見ており、in situ解析の中におけるソリューションの鍵となる部分なのです。エクサスケール体制に向かうにように、FLOPS性能で3桁の向上を見ている一方で、同じ時間においてI/O性能では2-3倍となっています。」とローレンスバークレー国立研究所のシニアコンピュータ科学者であるWes Bethelは語った。
データ分析と可視化を実行時にソルバーに動かす事で、情報が抽出され、I/O帯域幅とストレージにおける要求を最小化するように、もっと集中した形式で書き込まれるのだ。
DOEはIntelligent Light社をチーム(ローレンスバークレー国立研究所、Kitware社、ジョージア工科大学およびアルゴンヌ国立研究所と並んで
)の一部に選び、数十から数十万のプロセッサコアに渡ってコヒーレンシーを維持する製品品質のソフトウェアツールの開発を割り当てている。
Intelligent Light社は、HPCとin situ方法のインテグレーションはすでに燃焼研究に配当をしていると言っている。シミュレーションはさらに強力になるように、現象がかつては領域外であったことを探求することができるのだ。