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3月 31, 2016

IDCサーバレポート:中国急増;IBM Power強い;ARMはつまづく

HPCwire Japan

John Russell

中国に力強く牽引され、全世界のサーバ市場は2015年第4四半期で5.2%増の153億ドルだったと市場ウォッチャーであるIDCがレポートした。これは7連続四半期(前年比)における成長であった。特にHPCの世界で使われているハイエンド・サーバ市場が実際にはわずかに(2.3%)下落して23億ドルとなった。

ヒューレット・パッカードエンタープライズ(HPE)は再び24.9%の市場シェア(収益)ですべてのサプライヤーを牽引しているが、前年比で2.1パーセント落ちて38億ドルとなっている。HPEは特にカナダ、日本およびラテンアメリカにおいてx86ベースのProLiantサーバの需要が低迷しているとIDCは語っている。

上位4つの中国のOEMである、Inspur、Huawei、LenoveおよびSugonは、合計の収益で対前年比19.5%増加しており、彼らのホームである中国市場での成長が他のアジア太平洋地域を上回って、四半期工場収益で23億ドルに達している。

x86以外のプロセッサが市場シェアを獲得する戦いで注目すべきは、HPE Moonshotシステムのインストールが最大規模の単一販売を表しながらARMサーバ販売が4Q15で2014年同時期に対して落ち込む一方で、IBMがPOWERシステムで強い成長を見せ、この四半期でz Systemメインフレームが2桁成長していることだとIDCはレポートしている。

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IDCレポートのハイライト要約:

「地域的に、アジアパシフィック(AP)は前年比14.7%増で最もずば抜けた成長を示しています。ヨーロッパ・中東およびアフリカ(EMEA)そしてアメリカもまたそれぞれ対前年比で5.0%と7.9%とプラスの成長を示しています。中国な再び大幅な上昇を見せており、対前年比で15.6%増の23億ドルとなりました。」

「4Q15におけるx86サーバの需要はこの四半期で収益が対前年比8.0%増えて全世界で125億ドルとなり、ユニット出荷数は4.0%増えて260万サーバとなっています。HPEは29.0%の収益シェアで市場をリードしており、4Q13からフラットな収益成長となりました。デルは2番手で、20.5%の収益シェアを確保しており、対前年比では5.3%の成長となりました。」

「x86系以外のサーバは対前年比で5.4%減少して29億ドルとなり、四半期サーバ収益の18.6%を占めています。IBMが75.8%の収シェアでこのセグメントをリードしており、2014年の第4四半期と比べると8.9%増加しています。」

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IDCのプレスリリース全文はhttp://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS41076116で読み取ることができる。