世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


11月 19, 2019

TOP500速報、上位に変化なし、日本はA64FXが初エントリ

HPCwire Japan

米国時間11月18日、デンバーで開催されているSC19において、最新のスパコンリストであるTOP500が更新された。しかし、上位10システムに変化は無かった。産業技術総合研究所のスパコンABCIは8位のままであった。

 

発表によると、今回新たに加わったシステムで最も高速なシステムは25位に入ったLINPACK性能で8ペタフロップスを持つAiMOSだ。AiMOSシステムはアメリカ・ニューヨーク州にあるレンセラー工科大学の計算イノベーション・センター(Center for Computational Innovations )に設置されており、1位のSummit、2位のSierra、10位のLassenと同じIBMのシステムでPower9プロセッサとNVIDIAのV100 GPUを搭載している。

日本のシステムは前回の28システムから1システム増えて29システムがエントリしている。日本の主な変化は次の通り。

  • 京システムがエントリから消えた。もちろん今年撤去されたからであるが寂しい感じがある。
  • 「富岳」のプロトタイプがエントリ。今回159位ではあるが富士通のA64FXプロセッサ・システムのプロトタイプがエントリされ、約2ペタフロップスの性能を出している。
  • PEZYの新システムがエントリ。スキャンダラスな事件があったものの、PEZY Computing社とExaScaler社は元気なようだ。今回PEZY-SC2を搭載したシステムで420位にエントリしている。
  • Lenovoシステムがエントリ。サイトはソフトウェア会社ということで匿名ではあるがJ2という名称のシステムで330位にエントリしている。前回427位にもLenovoシステムがエントリしているが、プロセッサは同じだがシステムは異なるようだ。

以上TOP500の速報であった。