世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


7月 5, 2013

HPCやビッグデータから中小企業が利益を獲得

HPCwire Japan

Alex Woodie

大企業や政府機関は、数十年間、実務的な見識を収集するためにスーパーコンピュータやデータ·マイニング·セットアップを使用してきた。 近い将来、IT予算規模の小さい中小企業においても、HPCやビッグデータ分析の力の恩恵を受けるようになる予測される。

20130705-OCE-logo中小企業でHPCやビッグデータの利用は、5月のカナダのオンタリオセンター・オブ・エクセレンス(OCE)のパネル討論会において議論された。 IBMのクリス·プラットとOCEのロン·ヴァン·ホルストが司会を務めたこのパネル討論において、カナダ地域における新しい技術の恩恵の享受についてオンタリオ州の企業や大学での活用方法が明かされた。

ITビジネスカナダによると、HPCを利用して薬の開発を加速させている企業にChematria呼ばれるカナダのソフトウェア会社がある。過去には、大手製薬企業は、実際に新薬のいくつかの新薬のプロトタイプを開発し、それらのすべてをテストする必要があった。 現在では、コンピュータは創薬に関わる複雑な統計データをモデル化するのに十分強力である、とChemetria のCEO、アベ・ヘイフェッツは、パネルで語っている。

大学の研究者もまた、より良い太陽電池を開発するためにHPCを利用している。 トロント大学サージェント研究所のジェニファー・フレクスマンは、太陽電池開発のコストを削減するに30名の研究者のグループとどのように協力して行ったかをパネルで語った。 現在、太陽電池は、化石燃料と比較して価格競争力で劣るが、より効率的な設計と製造プロセスに変更することが改善することができると語った。

今年の初め、OCEは、中小企業がどのようにHPCを有効活用するが手助けするために、そのパートナー、南部オンタリオ・スマートコンピューティング・イノベーション・プラットフォーム(SOSCIP)コンソーシアムと連携を行った。 グループは、小さなメーカーや小規模な研究開発組織がHPCを利用することで、現実世界の問題を解決し、新たな製品開発やサービスを州内で商用化するための財政的、技術的支援を提供することを目指している。

ITビジネスのカナダの話によると、「組織はデータを理解する必要があり、その後、企業の目標を達成するために、そのデータへの応答メカニズムを把握するだろう。」とガドブランソンは述べている。 彼によると、5年以内に従来型のアーキテクチャは「消え去ろうとしている。」

IBMは、アナリティック・アンサーズやIBMスマートクラウドに駐留するサービス群など、中小企業のための幾つかのビッグデータ・ソリューションを提供している。昨年10月に提供開始したアナリティック・アンサーズは、ソーシャルメディアのエントリーや地理情報から販売実績とマシンデータに至まで広範囲におよぶ異なるタイプのデータから顧客が深い推測や洞察を得る事を支援する。これらのソリューションは、契約ベースであり、データ·セットをロードするためにWebブラウザを利用する。