世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


10月 3, 2014

HPCの静かな巨人のCEOが見通しを示す

HPCwire Japan

Nicole Hemsoth

ハイパフォーマンスコンピューティングにおいて、SuperMicroは良く見られる勢力であるが、あまり聞くことはない。大規模な調達やインストールについてあまり聞かれることはあまりないが、すべての主要なスーパーコンピューティングのイベントで頻繁に見られる。しかし、それが動きがないためにニュースが欠如していると誤解してはならない。CEOのCharles Liang によると、HPCにおけるこの企業の役割は強力で成長しているのだ。

最近の会話の中で、OEM主導のビジネスモデルと大規模センターにおける大きな勝利に関する宣伝の欠如がHPCにおいて彼らが副業の参加者であるという感覚につながっているが、これは誤解であると彼は述べている。例えば、最新のTOP500のリストにおいて彼らのシステムは1台もリストにはないが、すべてのTOP500マシンの15から20パーセントが彼らの部材で構築されていると予測している。少なくともマザーボードはそうである。これは静寂ではあるが、HPC事業が全体の収益の25%しかない企業としては注目すべき業績である。

それを念頭において、この企業のビジネスの95%がサーバとストレージ領域であることを考えると、前の四半期単独で4億2千8百10万ドルを突破したのだ。これは四半期間の収益としては4.5%ジャンプしたこととなる。これは1年間の収益記録を14億7千万ドルの領域まで持っていくこととなる。この成功は今年、新しいオペレーションと本社からほど遠くないサンノゼのひとつ含むR&Dセンターを使って企業に戻されている。このスペースを埋めるために、かれらは雇用を急激に行っていることが明らかである。

近所の主要なロケーションを補完する30万平方フィートのビルと36エーカーの「拡張部分」が考慮された新しい施設は研究開発目標に取り組むだけでなく、物流とシステムインテグレーションにも利用される。グリーンコンピューティング•パークと呼ばれる新キャンパスには米国内ビジネスにおけるこの企業の成長を大きく支援し、台湾およびオランダにおいてその地域に貢献する同様の成果の鏡となるだろう、とLiangは語った。「過去3年間において、私共はエンジニアリングの努力を2倍にし、その時間で設備サイズを3倍にしました。」とLiangは語った。

HPCにおけるSuperMicroのポジションは、スーパーコンピュータのエンドユーザから最も良く聞かれた2つの懸念をバランスする新製品ラインの投入によって今年改善されると彼は予測している。すべては予算を見据えた高効率と高性能のバランスの提供だ。そのため、SuperMicroは「Ultra」ライン上にリリース時点でUltraRackとUltraTwinを含む新たなマシンファミリーを投入した。目標は高密度なフレームワークにおいて効率と性能のバランスを作り出すことだ、とLiangは述べている。「私どもは従来のI/Oの剛性とボトルネックを新しいマルチファンクションI/Oモジュールを開発することで除去しました。これで障壁、ネットワークおよびストレージソリューションにより高い性能を持つことができるのです。」と彼は指摘している。

20130903-F1-ultratwin

新Ultraアーキテクチャシリーズで最も顕著なのはXeon E7-2880 v2プロセッサをサポートし、データ集約型アプリケーション用にノードあたり32枚のDIMMを搭載できることだ。Liangが指摘したように「この新サーバは私共の革新的なUltraアーキテクチャの一部であり、高密度、性能、および冷却に最適化されたサーバーボードで、Intelの最大コア数のプロセッサ、大容量メモリのフットプリントと最新の高性能ストレージ、拡張性およびネットワーク技術を特長としています。UltraTwinはこの画期的なアーキテクチャを最大限に活用するための将来のサーバラインの最初のもので、Intel Xeon E7 v2シリーズプロセッサと周辺技術をサポートする私共のMPソリューションの範囲を拡大します。」

他のサーバメーカー同様、Supermicroは新しいHaswellチップを出しているが、Liangが注目すべき成長を見たと言うFatTwinを含む既存のラインでの堅実な成長を見ている。このHPC指向の製品ラインは昨年の数値に基づいた収益において150%ジャンプしている。さらに、GPUベースのシステムもまたSupermicroの快進撃であり、前年比75%の高い成長と通算で13%成長している。

我々の会話に参加したSuperMicroのVPでGMであるTau Lengはまた、彼らがHPCにおいて小規模の16-32ノードクラスタから数千ノードまでの多様なマシン製品を販売していると語っている。Green500リストに付け加えて、昨年Pacific Northwest National Laboratoryにおいてとりわけ重要なインストールを行った。Atipa ThEMSL HPCS-4Aによって構築されたPPNLマシンは、42台の42Uラックで1,440台の計算ノード、2,880台のIntel Xeon Phiから構成され、ピーク性能で3.38ペタフロップスを叩きだし、2.7ペタバイトのストレージも追加されている。

「私どもはTwinサーバ技術を完璧にするためにエンジニアリングにかなりの量を投資をしており、今では事実上どのスケールアプリケーションにも最適化された比類のない範囲のサーバソリューションを提供しています。私達の新4U 2ノードFatTwinはノードあたり2個のXeon CPUと6基のXeon Phiコプロセッサを搭載可能で、予算、リソースおよびスペースを最大限に利用することで、科学、研究およびエンジニアリングプログラムがプロジェクトの成果を増やし加速することができるのです。」とLiangは述べた。

「21年前に会社を設立してから、私共はブロック構築アプローチに集中してきました。いくつかのアプリケーションはもっとメモリが必要だし、いくつかはもっとストレージやバンド幅を、またいくつかは効率的な冷却を必要としています。私達はこの方向性を継続し、これらのブロックで仕事をするのです。」