世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


4月 6, 2015

100万コアのCharity Engineが登場

HPCwire Japan

Tiffany Trader

世界規模のコンピュータ企業が運営するボランティア・コンピューティング・グリッドであるChartiy Engineは、300万コア演算時間を3つの価値の高いコンピューティング・プロジェクトに寄付すると発表した。各プロジェクトは100万コア時間を授与される。

SETI@homeやFolding@homeのような他のボランティア・コンピューティング・グリッドと同様に、Charity Engineはオープンソースのグリッド・フレームワークであるBOINC(Berkeley Open Infrastructure for Network Computing)を使用して、インターネットで接続された数千のデバイスの分散された演算能力を利用している。先駆者と同様にCharity Engineも利益のために空きの演算時間を利用することにフォーカスしているが、また、より幅広い慈善団体と利用者への賞をサポートするために演算を販売もしている。利益は、この企業、慈善団体と賞の受賞者(多くの受賞者はアムネスティ・インターナショナル、国境なき医師団、ケア・インターナショナルを含んだ慈善団体プールに賞金を寄付する)の間で3分割される。

Charity Gridの倫理的使命を遵守する限りにおいて、いかなるプロジェクト、チーム、企業もしくは個人でも参加することが可能だ。すべてのアプリケーションは無料で入手したユーザに帰属するオープンソースソフトウェアおよびアプリを使わなくてはならない。利用者は100万コア時間へのアクセスするために、48時間から1ヶ月の範囲内で5万ノードを利用することができる。

3つの主要な賞以外に、次点の10名が10万コア時間の計算時間を授与され、すべての参加者がCharity Engineグリッドで最初に実行時間を購入する際に最大1千万コア時間までを半額にすることができることになる。

「【選ばれたプロジェクト】は私達が最も価値があって面白いと感じているものであり、そして、かれらの参加によってほとんどがフリーコンピューティングからの恩恵となるか、もしくはボランティアコンピューティングへの利益となるでしょう。」とCharity EngineのCEOであるMark McAndrewは語っている。「これでまでは、インターネットの(広域でアイドル)コンピューティングのリソースは少数の最も人気のあるプロジェクト以外は立ち入り禁止で、それもごく僅かにしかアクセスできませんでした。私達はこれを誰もが使えるようにするつもりです。」