5月 2, 2015
スーパーコンピュータ内の心臓で薬の副作用を検出 -新薬開発の効率化・コスト削減に寄与-
東京大学大学院新領域創成科学研究科の岡田純一特任講師らとエーザイ株式会社、東京医科歯科大学の共同研究グループは、分子機能に基づく心臓のコンピュータモデルUT-Heartを使用して薬による不整脈の発生リスクを正確に予測するシステムを世界で初めて開発した。細胞実験から得られたイオンチャンネルに対する薬の影響をUT-Heartの2000万個の細胞数理モデルに対し適用することで、どのくらいの投与量に対し不整脈が発生するかが判定できるようになったとしている。薬の深刻な副作用である致死性不整脈の検出について、これまで有効な方法は開発されていなかったが、このシステムが普及することで画期的な新薬が迅速に開発され未解決の健康問題を解消するとともに日本の創薬産業の国際競争力強化に貢献することが期待されるとのことだ。
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ソース:東京大学大学院新領域創成科学研究科