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12月 26, 2013

AWS、「Ivy Bridge」支援のEC2インスタンスタイプを発表

HPCwire Japan

Tiffany Trader

ラスベガスでのAmazon Re:inven会議の間に、Amazon Webサービスは、殆どの計算集約型アプリケーションに向けた新世代のEC2インスタンスを発表した。このC3インスタンスタイプは、最新のIntel Xeonプロセッサ、寛大なメモリと高速ストレージとネットワークを装備している。

C3は、Amazonが「他のすべてのAmazon EC2インスタンスに比べて、最高性能のプロセッサで最低の価格性能比」を持っていると言い、Amazonの計算最適化ファミリーを構成しているC1とC2のインスタンスに加わる。

それぞれ2、4、8、16および32の仮想コア(vCPU)を伴うc3.large、c3.xlarge、c3.2xlarge、c3.4xlargeとc3.8xlargeの5つサイズから選択できる。

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C3のインスタンスタイプは、2.8GHzで動作する10コア(20スレッド)を装備したIntel Xeon E5-2680 v2プロセッサを搭載した2ソケットサーバーによって供給される。これらは、Intelが9月に発表したIvy Bridge部分の変種である。各C3の仮想コア(vCPU)は、ハードウェアハイパースレッドである。C3のインスタンスは、SSDベースのストレージを誇り、「インスタンス間の遅延度を改善し、低いネットワーク揺らぎと高い秒当りパケット性能(PPS)を持ち」、AWSが「強化ネットワーキング」と呼ぶものを採用している。厳密なインターコネクト技術は、指定されていないが、今のところAmazonのハイエンドインスタンスは、10GbEが頂点にいる。

Amazonが指定し始めたものは、その新しいインスタンスの基礎となるプロセッサタイプである。ブログ記事の中で、AWSの代表、Jeff Bezosは、これは、顧客がプロセッサ固有の特性を利用するようにアプリケーションをチューニングすることを可能にしていることを説明する。

HPCwireの姉妹誌、EnterpriseTechの編集者、Timothy Prickett Morganは、AmazonのCTO、Werner VogelsがAWS re:Invent会議で、この提供はAWSが持つ「絶対最高性能のインスタンス」であると話していると報告する。Vogelsはまた、インスタンス間の遅延時間は「はるかに低く下げられ」、AWSユーザーが最高性能のHPCアプリケーションを実行することを可能にしている。

実際のHPCワークロードのためのC3のインスタンスの可能性を強調するために、AWSは26,496コアクラスターを立ち上げ、最新のTOP500スコアと比較した。484.18TeraflopsのLINPACK測定値と、C3支援クラスターは、2013年6月のリスト上で第56位を捉えた。この仮想クラスターは、2011年11月のTOP500リストの第41位を捉えるために241 Teraflopsの実効最大性能を達成し、その前身の1,064 CC2インスタンスのAWSクラスターの倍の性能である。

AWSは、顧客がCPU依存のための新しいインスタンスタイプを使用し、アプリケーションをスケールアウトして、計算集約型のHPCワークロードをすることを想定している。高通信フロントエンド、バッチ処理、分散分析やHPCアプリケーションが含まれる潜在的なアプリケーションは、速度増加、高メモリ、高速ストレージおよび改善されたネットワーク機能のおかげで全体的に緊密化された構成から恩恵を受けることができる。

C3のインスタンスは、米国東部(北部バージニア)、米国西部(オレゴン)、EU(アイルランド)、アジアパシフィック(シンガポール、東京、シドニー)の地域で購入できる。オンデマンド予約、スポット価格は、すべてサポートされている。