DELLEMCジャパン、2018年度サーバ売上39%増
デル株式会社(デルジャパン)が3月に発表した2018年度の売上実績によると、サーバ売上で2017年度対比39%増加した。DELLEMC社世界全体ではサーバ/ネットワーク事業の伸びは28%と非常に好調であったが、それにも増してデルジャパンはサーバ販売で急激な成長を遂げている。

![]() |
|
ただ、HPC業界にあってあまりデルの製品を耳にすることはない。それはTOP500の上位にデルの製品があまり存在しないことからではないだろうか?しかしながら、今回のTOP500では少々雲行きが変わりそうだ。それは今回5位に入ったテキサス大学TACC(Texas Advanced Computer Center)のFronteraが登場したからだ。Fronteraはデル社のPower Edge C6420サーバで構成されたクラスタシステムで、実行性能が23.5 PFLOPSと日本のABCIの性能を凌いでいる。TOP500におけるTACCとデル社の関係は2003年のLonestarから始まっている。Lonestarは2003年当時TOP500に入った際には26位であった。当時はクレイ社と協業していた。その後Lonestarは2011年のLonestar4(TOP500 28位)まで続き、次にStampedeの世代に代わっていった。そして2019年、StampedeからFronteraの世代に入った。
![]() |
|
TOP500の全体を見てみると目立つのはTACCだけで、2019年の最新リストにおいてもデル社のシステムは17システムのみとなっている。
TOP500では目立たないデルではあるが、マーケットシェアとなると話は変わる。Hyperion Research社の2018年度のHPCにおけるマーケットシェアではデルはHPEに次いで市場規模は第2位なのだ。それも市場全体シェアの20%を占めている。これはまさにTOP500に登場しない民間企業での導入が多いことが伺える。
![]() |
DELLEMCでは今後デジタルトランスフォーメーションの実現に向けて注力していく方針であることを説明している。デルはEMCなどとの吸収合併により、サーバだけでなく、ストレージ、クラウド、セキュリティ、アプリから運用までデジタルトランスフォーメーションをサポートするすべてのソリューションを所有している。それらを駆使することで今後の展開を図るとしている。
![]() |