Google Compute Engine、一般提供を開始
Tiffany Trader

検索大手Googleは、IaaS製品であるGoogle計算エンジン( GCE )の一般向け提供を開始したことを今週発表した。このサービスが2012年6月にGoogleのI / Oカンファレンスで発表されてから約18カ月後のニュースである。一般向け提供開始の発表には、拡張OSのサポート、新しい計算インスタンスと透過的保守だけでなく、低価格化など、いくつかの目玉機能が含まれている。
GoogleのAri Balogh事業部長は、発表の詳細をブログの中で次の様に述べた。同社は、すべての地域で標準のサーバ・インスタンスの価格を10%カット、ストレージ料金(別名保管ディスク)を60%に値下げ、さらにI/O価格を全面的に撤廃した。Googleは最大保管ディスク容量は従来の700%になると報告している。
GCEのベータテスト期間は、Linuxディストリビューションについては、DebianとCentOSの二つのみをサポートしていたが、今回の発表では、開発者はSELinuxとCoreOを含む標準的なLinuxディス トリビューションを実行するオプションが選択できるようになった。同社はまた、 SUSE、Red Hat Enterprise Linux(限定プレビューのみ)、FreeBSDのサポートを発表した。Docker、FOG、xfs、aufsなどのツールもサポートされる。
HPCの顧客にとっては魅力的な動きの中で、 Googleはそのポートフォリオに新しく三つの16コアのインスタンスを追加した。 16コアのインスタンスはAmazonが提供する最大のインスタンス(xlarge)と同等であり、 標準(60GBのメモリ)、ハイメモリ(104GBのメモリ)、ハイCPU ( 14.4GBのメモリ)の三つの構成がある。同社は、そのアプリケーションがシリコン·シミュレーションからのハイスケールのNoSQLデータベースまで幅広い分野をカーバーする事を期待している。
現在、この新しいインスタンスは限定プレビューのみで有効で、利用者は限定プレビューのリクエストフォームからそれらのマシンタイプのアクセスを要求しなければならない。
Googleはまた、透過的保守のサポートを追加した。「それはライブ・マイグレーション技術によるソフトウェアとデータセンターの革新である。」これにより、VMが稼働中にシステムの先行保守が可能になった。即ち、より短いダウンタイム、より少ないシステムの再起動が約束される。障害時でもVMを数分でオンラインに戻す機能も追加された。
Googleのプロダクト管理部長であるGreg DeMichillie氏が、この発表の詳細に関し次のビデオで述べている。