LINPACKの仲間の測定基準がさらに興味をひき付ける
Tiffany Trader

TOP500の主催者が第45回の年2回のリストをドイツ、フランクフルトのISC 2015と並行して先週発表した。さらに明らかになってきたのは、我々の分析記事がカバーし、コミュニティの多くもまた指摘しているように、「ムーアより良い」性能の駆け出しの時代が2008年の変曲点を打ったことだ。
我々は低速化おける様々な牽引要因に部分的に遭遇した – リセッション時代の歳出削減の余波、CMOSスケーリングの限界、およびリスク最小化を求める採用サイクルの低速化。我々が言わなかったのは、
システムやアプリケーションが要求するペースを保つために、TOP500 LINPACKベンチマークの能力について、これらの傾向が語ることだ。
新しいアーキテクチャと異なるデータ·アクセス·パターンの時代のおける高性能LINPACK(HPL)ベンチマークの継続的な有用性が議論の中心だ。このリストに関する議論は、NCSAのBlue Watersの管理者が2012年にTOP500から身を引いたのをきっかけにトップギアに入っており、それ以来、実際のアプリケーション性能を表す代わりのベンチマークを支援するコミュニティが増加していったのだ。
LINPACKの創設者であるJack Dongarra博士は、HPCが最初に実装されてからアプリケーションセットが移行してきたことを率直に認めている。HPCアプリケーションの増大する基盤は偏微分方程式に依存している。疎行列問題があるが、HPLは密線形系の解像度を唯一試験するものだ。2年前のISC2013において、DongarraはTOP500の共著者Michael HerouxとPiotr Luszczekと共に、ハイパフォーマンス共役勾配(HPCG)ベンチマークと呼ばれる新しいランキングシステムのコンセプトを提唱した。
このチームはHPCGを「現在TOP500ベンチマークに使われているハイパフォーマンスLINPACK(HPL)ベンチマークよりもHPCシステムをランキングすることにより関連した測定基準」として見ている。このグループのウェブサイトによると、このベンチマークは「計算とデータアクセスパターンを動かすように設計されており、広範な重要アプリケーションにより密接に一致して、コンピュータシステム設計者がこれらアプリケーションの総合的な性能に影響を与える能力に投資できるようにインセンティブを与えている。」
チームはこの新しいベンチマーク方式、HPCGベンチマーク・リリース1.0をSC13において正式に発表している。その次の6月にISC2014の一部として、最初のリストが発表され、富士通、インテル、およびNVIDIAの技術で構築された特別システムが含まれていた。
ドイツ、フランクフルトのISC2015において、HPCGリストが3回目のランキングを発表し、1周年を迎えた。参加はもちろんオプションであり、危険(誰も最後にはなりたくない)なものとして認められることもあるので、軌道にのるためのベンチマークの取り組みにはまだ時間が掛るが、これが創設されてからリストはすでに180パーセント(マシン数で)成長している。最初のリストは15エントリであった;2回目は25;現在のものは40以上のエントリがある。
第3回HPCG リストのトップ10マシン。フルリストは40エントリある。
ベンチマーク創設者によると、第3のリストは、「トップ50 HPLシステムの多くのエントリが含まれているが、HPLのランキングの重要なシャッフルを示しており、HPCG機能が異なる相補的なシステム特性を表していることを示している。」
最新のランキングからのハイライト:
- スーパーコンピューティング·サイトのHPCGリストは現在40のエントリあり、そのほとんどがTOP500リストの最上部のシステムである。
- 今回の新しいスーパーコンピュータは(TOP500にも現れる)、サウジアラビアのCrayシステムであるShaheen IIと、ロシアのコンピュータ企業T-PlatformのLomonosov(NVIDIA Fermiベース)の後継であるLomonosov2(NVIDIA Kepplerベース)である。
- 日本の強さを示しており、他のマシンが数パーセントであるのに対して、日本のNEC SXベクトルコンピュータはピーク性能の10%を超えるHPCG性能を達成している。
- より大規模なシステムによるTACCのアップデートした結果
- IBM BlueGeneマシンがリストで最初の登場
Donagarraと彼の同僚は、この新しいベンチマークで、すでにリーチと認知度があるTOP500の役割をリプレースしたり減らすつもりはなく、スーパーコンピューティングの大きな傾向のための価値ある測定基準であると考えていることは明らかである。HPCGの表明されている目標は、「HPLでは良く表現できない重要な科学技術アプリケーションに関連付けられたベンチマークで、TOP500リストを補強する」ことである。
この「仲間の測定基準」は浮動小数点と通信帯域幅と遅延にストレスを与え、メッセージング、メモリや並列化のような今日のアーキテクチャに重要な要素と関与するようにすることを目指している。
現在のHPCGスイート・リリースバージョンは2.4だ。