世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


10月 8, 2015

ブラッドハウンド超音速車が設計から現実に

HPCwire Japan

Tiffany Trader

東ロンドンのカナリーワーフでの公開フォーラムにおいて、8,000もの訪問者が世界最速で最先端のレーシンカーを見物に集まった。ブラッドハウンドSSCだ。このスーパーカーが地上を時速1,000マイルを超えるスピード記録を破るように設計されているという驚異の技術というだけでなく、このプロジェクトはもっと重要なミッションを持っているのだ。科学、技術、工学および数学に関する未来の世代を発想させることだ。

地上スピードレーサーは長年製作中であった。2007年に開始され、ブラッドハウンド・チームはフォーミュラ1と航空宇宙の専門家から構成されている。ドライバーのAndy Green、プロジェクト・ディレクターのRichard Noble、およびチーフ空力学家のRon Ayersを含む数名のコアチームメンバーは、1997年に763mphの現在の記録を達成したジェットパワー推進のSSCに一緒に取り組んだのだ。

完成した流線型の車両は長さが13.5メートル(4.4フィート)で重さが7.5トンだ。ジェットおよびロケット・モーターは135,000馬力以上を出し、フォーミュラ1のすべての車を合わせた出力の9倍ある。理論的には、これは0から1,000mphに55秒で車を加速する、もしくはトップスピードで1マイルを3.6秒でカバーするのに十分なものだ。

驚くことではないが、このような地上速度における技術革新は独自の形式のパワー、つまり計算パワーに依存している。計算流体力学および車両運動性はBLOODHOUNDプロジェクトの成功に不可欠である。さらなる話はこちらから。

超音速車は次のイースターにコーンウォールで最初の走行を行い、当初の目標は200mphである。次に、チームは南アフリカに向かうこととなり、そこでは800mphを達成し、現在の世界地上速度記録である763mphを超えることを望んでいる。その後、2017年に1,000mphの達成を目指して南アフリカに戻る準備のためのデータレビューの期間が続くのだ。

「このプロジェクトへの公共の関心は信じられないもので、パートナーの寛大な支援に感謝しています。私達はBLOODHOUND SSCをロンドンに運び、展示できることを喜んでいます。」とプロジェクト・ディレクターのRichard Nobleは表明している。「車は今や完成し、南アフリカのコースは2016年のレースに集中するように準備を行っています。この冒険の一部は次のイースターに、Newquay Aerohubにある走行試験場で開始されるのです。」