世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


1月 6, 2016

OpenPOWERのアカデミック・ディスカッション・グループの初会合を開催

HPCwire Japan

John Russell

2013年の創業以来、OpenPOWERファウンデーションの会員は約40のアカデミックメンバーを含む170以上に成長している。彼らはアカデミックディスカッショングループを形成し、SC15と同じオースティンでの最初のワークショップを開催した。

詰め込まれた1.5日間の日程の中で、アカデミアや産業界からの講演者達は進捗状況やOpenPOWER技術を活用する機会を得ることができた。このワー主催者によればこのワークショップの主な目標はネットワーキングを促進し、OpenPOWERのADBメンバーの技術知識を向上することにある。また、商業OpenPOWERメンバーがADGメンバーとコラボレーションする機会を探るためのプラットフォームを形成することにも焦点を当てている。

ワークショップではDirk Pleiter教授(ユーリッヒ総合研究機構&レーゲンスブルグ大学)、Ganesan Narayanasamy(OpenPOWERアカデミアワークグループのリーダー)およびCathy Cocco(IBM)を招集している。ここに提供された多くの話の中の一部を紹介している:

  • POWERにおけるSpark、Randy Swanberg、IBMの著名なエンジニア
  • OpenPOWERへのTACCの参加、Dan Stanzione、OpenPOWERアカデミック・ディスカッション・グループのエクェクティブ・ディレクター
  • GPUで高速化されたPOWER8アーキテクチャにおけるHPCアプリケーション、Paul F BaumeisterとDirk Pleiter、ドイツ・ユーリッヒ総合研究機構ユーリッヒ・スーパーコンピューティング・センター、POWER高速化および設計センター
  • NGS解析パイブラインのクラスタベースのApache Sparkの実装、Zaid Al-Ars、デルフト工科大学&ブルービー

IBM、NVIDIA、インターシル、STFC、JSCおよびデルフト大学の代表が、SPARK、ゲノムおよびトランスレーションナル医療を利用するアプリケーション分野の解析の開発やスケーラビリティとともにあるPOWERプロセッサ、GPU高速化およびネットワーク・アダプタ/スイッチの面において、OpenPOWERの貢献について議論した。A*Star、ワルシャワ大学、JSC、インド工科大学ルーキー校、STFC、ORNLおよびTACCのようなメンバー達は、OpenPOWERエコシステムに関する経験や取り組みについて発表した。OpenPOWERシステムの特長をもっと知ってもらうための機会としてグループメンバーにTACCラボ・ツアーが企画された。

(すべてのプレゼンテーションは次からダウンロード可能だ: https://ibm.app.box.com/s/mauxelpxrnflbck4i3351co0wc6ijsyp)

もちろんOpenPOWERは大規模な措置でIntel x86に対抗するためのアーキテクチャを作るためのIBM主導の取り組みである。Narayanasamyがまとめているように、「メンバー企業は自らのビジネスのニーズへの最適化と技術革新のために、POWERプロセッサおよびシステム・プラットフォームをカスタマイズ可能です。これらの技術革新は、大規模もしくは倉庫スケールのデータセンター、GPUやFPGAもしくは高度なI/Oを通したワークロードの高速化、SWアプライアンス用のプラットフォームの最適化、もしくは高度ハードウェア技術な活用のためのカスタム・システムの開発を含んでいるのです。」

主催者によれば、このワークショップは、急速に拡大するOpenPOWERエコシステムにおけるADGおよび商業OpenPOWERメンバーの関心と、彼らの意図が見える役割を果たしている。「このワークショップにおける議論は、ハイパフォーマンス・コンピューティングおよび科学データ解析アプリケーションのためのOpenPOWER技術に関するものでした。また、このワークショップでは、彼らの技術知識を拡大しネットワーキングを容易にするアカデミアのOpenPOWERメンバーにおける結果の交換を促進しています。」と彼は語った。

「このワークショップは参加者の中でオーバーラップする多くの関心を示すのを助けており、共同作業の最初の1歩に向かっています。大規模スケール・コンピューティングの多くの発見は幅広い科学領域にも適用できるものです。」とNarayanasamyは語った。