世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


1月 21, 2016

マイクロソフトとRambusが量子コンピューティングで協力

HPCwire Japan

George Leopold

チップ技術の知的財産ベンダーであるRambus社はマイクロソフト・リサーチと量子コンピューティングの未来のメモリ要件について協力している。

カリフォルニア州Sunnyvale のRambus社(NASDAQ: RMBS)は休暇直前に、ソフトウェアの巨人(NASDAQ: MSFT)と次世代量子コンピューティングのためのメモリ・システムについて協力していることを認めた。有望ではあるが大部分はテストされていないこの技術は、現在の計算アーキテクチャが勢いを失うにつれて、徐々に勢いを増しているのだ。

Rambus社は、メモリ要件がリアルタイム・データの消費の拡大により急上昇しているシステム需要によって推し進められていると指摘している。この要件は「新しい高性能・高エネルギー効率の計算機システムを推進している。」とRambus研究所の副社長であるGary Bronnerが同社のブログ投稿で述べている。「このプロジェクトでマイクロソフトと協力することで、新しいアーキテクチャ・モデルを識別するために、我々はメモリシステムにおける当社の広大な知識を活用することができるのです。」

研究パートナー達は、将来の広範囲の利用事例のために、メモリ能力を向上させることができる将来のコンピューティング・アーキテクチャを探索するために、そのリソースをプールすると述べている。彼らはまた、データ量が急増し、データソースのリストを拡張するように、メモリ技術がどのように全体システム性能を高めるために使うことができるか模索する予定だ。

D-Wave Systems社のようなスタートアップが量子コンピューティングのハードウェアや部品にフォーカスする一方で、マイクロソフトはソフトウェア設計を含む、未来の量子コンピューティングへの理論的アプローチを目指している。「我々はRambus社のように重要な専門知識を持つパートナー達と組むことで、新しいタイプの計算プラットフォームを築くのです。」とマクロソフト・リサーチの量子アーキテクチャおよび計算のアーキテクトであるDouglas Carmeanが声明で付け加えている。

マイクロソフトの量子計算研究は、本技術に基づいた新しいアプリケーションの実装と開発に主にフォーカスしている。メモリ要件におけるRambus社との協力は、「現実世界」の量子アルゴリズムの開発や、スケーラブルな量子マシン上の新アルゴリズムをプログラムするためのソフトウェア・アーキテクチャの設計の作業を早期に構築している。

マイクロソフト・リサーチにおけるアプリケーションの開発は、機械学習やスケーラブル量子計算から暗号化にいたいるまでの技術を対象としている。

Rambus社は1990年代にメモリ性能を高める「RDRAM」技術に基づいた半導体企業として成長してきた。Rambus社の事業モデルは積極的に特許ポートフォリオを守りながら、他のチップメーカーに技術をライセンスすることをベースとしている。昨年8月に、同社は独自のブランドでメモリ・チップを販売開始すると発表している。

完全な記事はHPCwireの姉妹誌であるEnterpriseTechで: http://www.enterprisetech.com/2016/01/05/microsoft-rambus-collaborate-on-quantum-computing/