世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


5月 25, 2016

タンパク質分子のナノスケール運動が水和水分子の脱吸着で制御されることを明らかに

HPCwire Japan

慶應義塾大学理工学部物理学科の中迫雅由教授の研究グループは、生命に不可欠な水がタンパク質のナノメートルスケールの運動にどのような影響を及ぼすのかをテーマに、スーパーコンピュータを用いた分子動力学(MD)シミュレーションと実験を組み合わせながら、酵素タンパク質が基質を捉える運動と水和構造変化の相関を調べ、酵素タンパク質の運動がその表面での水分子の 脱離・吸着で制御されていることを見出したと発表。

本研究成果は、慶應義塾大学理工学部物理学科の苙口(おろぐち)友隆専任講師と同教授によるもので、科学研究費による支援を受け、大型放射光施設SPring-8、東京大学情報基盤センターおよび自 然科学研究機構計算科学研究センターのスーパーコンピュータを利用して実施された。

本研究成果の詳細は、Nature Publishing Groupの科学誌『Scientific Reports』に5月19日にオンライン掲載された。


ソース:慶応大学