世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


5月 14, 2015

陸軍調達プログラムでベンダー選定に初のHPC活用

HPCwire Japan

John Russell

今後25~40年間において、米国陸軍は納税者の数十億ドルのコストを伴う計画である垂直リフトヘリコプターの全車両のリプレースを計画している。初の試みとして、HPCモデリングが有望な競合ベンダーの数を減らすのに役立ったのだ。AVX航空機、ベルヘリコプター、カレム航空機、およびシロコフスキー/ボーイングの4社から2社にだ。

全社が設計を提出した。「いずれの航空機もこれまでに飛行もしくは試験されていませんでした。[我々が受理した]これらの設計書は1年前のもので、メッシュ生成に2ヶ月を要して計算を行い、これら4つの構成の解析を行いました。」と米国陸軍開発エンジニアリング司令部のRoger Strawnは説明している。

「私と研究室にとっての大きなニュースは、これらのCFD解析が4社から2社に選定する大きな役割を持ち、現在ベル社とシロコフスキー社が前に進んでいることです(プログラムにおいて)。これはHPCが本当に実際の調達プログラムにおいて使用された初めてのことです。」とStrawnは語っており、ノーフォークで4月に開催されたHPC User Forumにおいて講演している。この作業は実際には昨年完了している。

陸軍は空軍が航空機を持っている以上に多くのヘリコプターを所有しており、実際にはヘリコプターの方が高価であるとStrawnは言っている。「[国防総省]は最近リスク低減を強調しており、ひとつの領域が、これらの回転翼において驚きがないことを確認するためのハイパフォーマンス・コンピューティングによるモデリングとシミュレーションなのです。」とStrawnは語った。

Strawnのプレゼンテーションでは、いくつかの陸軍のHPCモデリングおよびシミュレーション計画を考察している:「今日は皆さんに我々がこのタイプのモデリングおよびシミュレーションをいかにできるようになったか、我々が今どの時点にあるのか、そしてハイパフォーマンス・コンピューティングの将来の役割の意味において我々が何処に向かっているのか、についてお話ししたいと思います。」

フルビデオが下記に示されており、約26分間です。

将来の垂直リフト設計の画像、ボーイング-シロコフスキー社提供