世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


11月 20, 2013

XSEDEキャンパスブリッジ・イニシアティブを発足

HPCwire Japan

Tiffany Trader

XSEDE(the eXtreme Science and Engineering Discovery Environment)は、地域および国のデジタルリソースとサービスの集合で高度な研究をサポートしている国立科学財団によって資金を供給された仮想組織である。 今日、XSEDEは、研究者が構内のクラスターと国内のスーパーコンピューティング・リソースとの間で行き来することが容易になるように、これらのリソースを統一することを目指して、「キャンパスブリッジ・イニシアティブ」と言う新しいプログラムを立ち上げた。

インディアナ大学のCraig Stewart 博士は、 「そのアイデアは、あなたのラップトップの背面に接続されている周辺機器であるかのごとく、構内IT基盤、構内のコンピュータと国の基盤の全てを個々の学生や研究者や職員らが扱うようにできるようにすることです。」と説明する。

キャンパスブリッジ・イニシアチブの一環として、XSEDEは、研究者やIT管理者が最初から「基本的なXSEDE互換のコンピューティング•クラスター」を構築するための新しいソフトウェアを発表した。サービスは「Rocks Roll」と呼ばれるクラスター自動化ソフトウェアに基づいている。

プロジェクトのビデオ概要で、インディアナ大学のCraig Stewart博士とハワード大学のMarcus Alfred博士は、研究が容易になるための手段としてキャンパスブリッジング・プログラムを使用するXSEDEの目標について論議した。XSEDE互換のクラスターキットであるRocks Rollディストリビューションは、研究者や管理者が自分の機関でXSEDE互換性のリソースを設定するための道を開く。

Stewart博士はキャンパスブリッジのための原動力を説明。 「もし、あなたが、自身のキャンパス・リソースを使用して、全国の施設のひとつを使用したいと思う研究者だったとしたら、それは崖から落ちて行ったように感じるでしょう。」と彼は言う。「構内システムから国の設立したシステムへの知識の移転は、非常に低く、ユーザーが多くの再学習を行う必要がありました。キャンパスブリッジは、研究者が自分のスキルを構内クラスターからXSEDEにある大型クラスターへ容易に転送できるようにすることに焦点を当てています。 」

Rocks Rollsの配布は、ちょうどキャンパスブリッジング・プロジェクトに関連付けられている多くの目標の最初のものである。 次に、XSEDEは基本的なXSEDE互換クラスターを構築するためのツールの転送を容易にするために、RPMのライブラリをリリースする予定だ。 RPMは、クラスターのメンテナンスツールとして使用される。 新しいイニシアチブは、構内クラスターと国のスーパーコンピュータとの間の隙間を埋めるだけでなく、一貫性を容易にする。 XSEDEクラスターに到達したスキルは、キャンパスクラスター、およびその逆にも転送され、同様に書類と教材も効率化される。

「これは私たちのキャンパスブリッジの労力の重要なステップです。」とXSEDEの主任調査官およびリーダーのJohn Townsは指摘する。「新しいツールは、私たちが開発し、育てている国のサイバー基盤エコシステムが、米国の国際競争力を最大化する方法でXSEDEやキャンパスベース・リソースのような国の資源の利用にバランスの取れたアプローチをサポートすることを保証するよう設計されています。」