世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


8月 2, 2013

スタンフォードは、太陽研究をエクサスケールレベルに引き上げるため連邦政府の基金を獲得

HPCwire Japan

Alex Woodie

スタンフォード大学は、スーパーコンピュータを使用して太陽エネルギー集光器の効率を向上させる方法を見つけるために国家核安全保障局(NNSA)から、今後5年間で16百万ドル受け取る。研究プロジェクトは、エクサスケール・スーパーコンピュータの次の世代に厄介な工学上の課題の解決に挑む新しいモデルを開発することを含む。

研究の中核は、タービンの動力となる流体中にミラーを使って太陽光を集中させる太陽熱システムにおける複雑な物理的および化学的な相互作用をモデル化することに焦点を当てる。このような工業規模の太陽光発電システムでは、ミラーの位置合わせやエネルギー媒体として機能する液体中で浮遊している微粒子の大きさを含む主要な変数が効率性に影響を与える。

スタンフォード大学の機械工学の助教授で新しい研究プロジェクトのリーダー、ジャンルカ・アッカリーノよるとスタンフォード大学の研究ではこれらの変数のより良い理解とモデリングに焦点を絞る。

「我々は、このようなシステムの効率を計算することができるようにこれらの感度の影響を厳密に評価する必要がある」とスタンフォード大学のウェブサイトに発行されたニュース記事でアッカリーノは述べている。「これを行うことができるスーパーコンピュータや物理モデルは現在世界にありません。」

したがって、エクサスケール・スーパーコンピュータの必要性がNNSAの指示の2番目の部分だ。NNSAとエネルギー省は、2018年までにエクサスケール・スーパーコンピュータを開発するための野心的な目標を設定している。その期限を満たすことがそれ自体の最大の挑戦となっている。

「スーパーコンピュータ・パラダイムは、物理的な頂点に達している」とスタンフォードの記事の中でアッカリーノは語った。「エネルギー消費量が高過ぎ、コンピュータが高熱で、そして、数百万台の商用コンピュータを束ねて計算するには高価過ぎます。次世代スーパーコンピュータは完全に異なるアーキテクチャを持つことになります。」

研究者は、エクサスケール時代に現れるどんなアーキテクチャにも適応する必要があるだろう彼等のモデルにおいて、創造性と柔軟性を学ぶ必要があるだろう。これは基本的に「盲目をプログラミングする」ことになる、とスタンフォードの記事は言う。

スタンフォードの研究では、機械工学、航空宇宙、コンピュータサイエンス、そして数学部門を含めた大学の幾つかの部門が含まれる。スタンフォードは、15年前に始まった超並列コンピュータ上で物理学の問題を解決するためのコンピュータサイエンス部門と機械工学部門とのコラボレーションを含め、HPCでの学際的研究活動の長い歴史を持っている。

コンピュータ作業に加えて、スタンフォードは、太陽集熱器の物理実験を操作する。大学は、ミシガン大学、ミネソタ大学、コロラド大学ボルダー校、テキサスーオースティン大学、ニューヨーク=ストーニーブルック州立大学など、他の5つの大学と共にプロジェクトは動く。

スタンフォードは、プロジェクトのためにNNSAによって選択された3大学の1つであり、年間あたり320万ドルを今後5年間受け取る。NNSAの予測科学学術アライアンスプログラムII(PSAAP II)の下で構内研究センターに選択された他の大学は、ユタ大学とイリノイ州アーバナシャンペーン校が含まれている。