IBM/OpenPOWER、クラウドでの市場化を狙う
John Russell

エコシステムを構築する際には常に多ければ多いほど良く、最近のフランスのホスティングサービス・プロバイダであるOnline社によるIBM POWER8システム(S822L)の選択は、クラウド・プロバイダー市場での販売を増やすためのOpenPOWERとIBMの野心のより多くの証拠としてベアメタル・クラウド環境置くことである。
Iliadグループ(ILD:PA)のメンバーであるOnline社は、Webドメインからインターネット・ホスティングままでの様々なサービスを見つけている新しいクライアントを引きつけるキャンペーンの中で、データセンターのIBM POWERサーバを使用していると語っている。Online社は、様々なアプリケーションの強力な成果を提供するために、専用インフラをクライアントに提供しており、仮想プライベートサーバ、データベースおよびハイパフォーマンス・コンピューティングを含むエンドが利用している。
「ここで重要なことのひとつは、我々がクラウド・インフラ・プロバイバーに向けてPOWERを推進し続けていることで、彼らの観点から見た場合、彼らのクライアントはどんな種類のサーバが動いているのか気にしていないのです。ただ単に最高のTCOを提供しなければならないのです。」とIBMのHPC&OpenPOWER事業部の副社長であるSumit Guptaは述べている。
HPCの活動もまたクラウドに移行するように、OpenPOWERファウンデーションのリーダーであるIBM、NVIDIA、およびMellanoxがこのプラットフォームをハイパフォーマンスと低コストの両方に位置付けるのは興味深い。明らかに、x86の独占に対して勝利する市場シェアを獲得することは困難な課題である。現在150強のメンバーも持つOpenPOWERファウンデーションは勢いをつけているようだ。
「我々はx86サーバの代替としての専用クラウド・プラットフォームを見つけるクライアントに、サービスレベルを増やすことができます。」とOnline社のチームリーダーであるSébastien Cassierは述べた。「我々は過去とは異なる方法でビジネスにアプローチしたかったのです。Linuxが稼働する専用ベアメタルPowerシステムは他のサービス・プロバイダと差別化しているのです。」
IBMは、Online社によるベアメタル環境へのシステムの展開は、同構成のx86システムと比較して低いコストでより多くのユーザをサポートすることができる、と報告している。例えば、同じように構成されたx86ベースのサーバと比較した場合には、Power S822Lサーバはコア当たりで1分間あたり1.87倍のMarisDBトランザクションを40%低いコストでサポートできる、とIBMはレポートしている。
IBMの内部試験における明白な結果がここにあり、2015年5月29日時点でのものだ。「比較のために構成されたSysbench OLTP version.05@32Mが動いている単一システムイメージシステム。性能向上の図は、複数のG2プロセスが3千2百万レコードのワークロードを動かすものをベースとしている。個々の結果は個々のワークロード、構成および状態に応じて変化する。IBM Power System S822L; 20コア/160スレッド、POWER8; 3.4GHz、128GBメモリ、MariaDB 10.1、RHEL 7.1、RHEVで、比較するのはIntel x86 System; 20コア/40スレッド; Intel E5-2660 v3; 2.6GHz; 128GB; MariaDB 10.1; RHEL 7.1; RHEV。」
みんなと同じように、IBMはコンピューティングを通じたビッグデータの登場を見ており、OpenPOWERアーキテクチャがこれらのワークロードに適した位置付けを行っている。ビッグデータでは、「IBMでは、顧客が解析と洞察を行う
非常に大規模な量の構造(リレーショナルデータベース)おおび非構造(noSQL、MapReduce)データの両方を処理することを意味しています。」とOnline社に関する発表リリースで述べている。
IBMはまたPOWER8が「構造・非構造データの両方を扱うように設計された差別化機能を搭載した初めてのプロセッサ」であると主張している。引用された機能は次の通り。
- 主要なデータ機能を搭載したCAPI(コヒーレント・アクセラレータ・プロセッサ・インタフェース)アーキテクチャ:a) CAPIフラッシュ・アクセス効率、b) CAPI接続の圧縮アクセラレータによるストレージ削減、c) CAPI接続のMellanox RDMAファブリックによるスループットおよびレイテンシの利点。
- DBMA(ダイナミック・バランスド・メモリ・アーキテクチャ) の主要な特長: a) インターナル・プロセッサ・データフロー、b) メモリ帯域幅の利点、c) キャッシュ容量の利点
メンバーの増加を考えると、OpenPOWERファウンデーションは、メンバー募集よりはアーキテクチャをベースとした新製品の推進に重点をシフトしている、とGuptaは語った。「我々はCAPI周りの多くのイノベーションと、高速化解析を密接に組み込むためにCAPIインタフェース(アクセラレータへの)の利点を取り始める多くのスタートアップ企業を見ています。」