世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


4月 8, 2015

インテルとアルテラの交渉に市場が反応

HPCwire Japan

Tiffany Trader

もしインテルがプログラマブル・ロジックの商人であるアルテラ社を買収すると主張している計画が進んだ場合、x86チップメーカーの46年間の歴史において最も大規模な買収となるだろう。この取引が実際に行くか行かないかに関わらず、3月27日付のウォールストリートジャーナルで第一報が報じられたこの交渉は、いくつかの理由で興味深い。

NASDAQが指摘したように、これら「高度な会話」という言葉が、インテルの株価を6.4パーセント上げたのだ。これはこの規模の買収では稀であり、通常は投資家が買収により引き起こされる不確実性と負債の見込みに悩まされてマイナーな売りとなるからだ。

HPCの領域ではStratixシリーズのFPGAとシステムオンチップのFPGAデバイスで知られるアルテラ社は、買収の憶測をきっかけにさらに強力な株式の高まりを経験しており、市場価値が104億ドルから134億ドルに押し上げられている。現時点において、両社の株価は若干下がったが、それでも約5パーセント(インテル社)と25パーセント(アルテラ社)だ。最新のレポートでは、インテル社は141億ドルの現金を持っており、この買収をタイトだが不可能でないものにしている。

両社は2013年2月に遡ったパートナーシップをすでに持っており、当時、インテル社がkonoFPGAの巨人にファウンドリサービスを提供し始めたのだ。チップ製造におけるオーバーヘッドを払う必要が無くなれば、アルテラ社の売上総利益に恩恵をもたらすことになるだろう。またXeonプロセッサにAlteraコプロセッサを合体させるようなシナジーもあり、OpenPOWERコンソーシアムやeterogenous Systems Architecture財団に対するインテル社の競争性をもたらすこととなるのだ。

インテルのDiane BryantがGigaom Structure 2014で発表したように、インテル社がこの1年間、Xeon-FPGAチップに取り組んできた事を思い出してみる。統合化された設計は「アルゴリズムをターボチャージするためのプログラマブルで高性能、コヒーレントな高速化能力」を顧客に提供することを狙っている。記録によれば、インテル社はこのハイブリッドデバイスに対して、2つのFPGA企業(アルテラ社と材リンクス社)のどちらと提携するかは言及しなかったが、我々はアルテラ社に賭けていた。

この取引は市場ウォッチャーから、温いモバイル市場と遅いパソコンビジネスへの対応としてデータセンター事業を強化するためにインテル社がやらなくてはならない事として大きく見られている。アルテラ社は今年の売上げとして約20億ドルを設定しており、この金額はインテルの想定売上げのほんの4%にしか過ぎないが、利益の還元は一晩で起きる訳ではなく、データセンターの能力を強化することで、インテル社が最も稼いでいる事業部の防備を固めるのだ。データセンターのグループはすでにインテルのビジネスの26パーセントを担当しており、2016年には32パーセントに成長するように計画している。NASDAQによれば、アルテラ社を取り込むことで、売上げをさらに13.4パーセント増加させ、7.44パーセントの利益増をもたらすとしている。