世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


6月 20, 2017

Yahoo! JAPAN、「GREEN500」で世界第2位を獲得

HPCwire Japan

ヤフー株式会社は、株式会社ExaScaler、HPCシステムズ株式会社協力のもと、ディープラーニング活用に特化した省エネ性能の高いスーパーコンピュータ「kukai(クウカイ)」を開発し、本日発表されたスパコンの省エネ性能ランキング「GREEN500」において世界第2位を獲得した。

Yahoo! JAPANのディープラーニングは、2015年5月、自社で開発した音声認識エンジン「YJVOICE(ワイジェイボイス)」へサービスとして初めて実装し、以降、ニュースなどコンテンツ配信の個別最適化(パーソナライズ)の精度向上のためにも導入している。
これまでは、ディープラーニングの処理に膨大な電力消費が求められ、かつ諸外国に比べて国内は電気料金が高いこともあり、ランニングコストの負担が大きいなどの理由で、一部での利用に限られていた。しかし、ディープラーニングによるパーソナライズ精度向上の有効性が明らかになってきたことを受け、ディープラーニング活用に特化した省エネ性能の高いスパコン「kukai」を開発する運びとなった。

「kukai」は、GPUを使用した従来の社内環境と比較して、演算処理性能が理論上約225倍になる。消費電力あたりの処理性能も世界トップクラスの値を記録しており、より大規模なディープラーニング処理を、短時間かつ低コストに行えます。また、同規模の最新GPUサーバを使用した場合と比較しても、15%程度の電力コスト削減につながる見込みだ。

なお「kukai」は、Yahoo! JAPANグループである株式会社IDCフロンティアと共同で運営する「白河データセンター」にて運用する。


ソース:ヤフー株式会社