世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


12月 2, 2013

IBM研究所、Accelerated Discovery Labを披露

HPCwire Japan

Tiffany Trader

IBMがAccelerated Discovery Lab(発見の加速化ラボ:略してADLab)と呼ばれる新しいコンピテンシー・センターをカリフォルニア州サンノゼにあるアルマデンIBM研究所のサイト外に開設した。
ADLabの研究者は世の中のセンサー、クラウド、ユビキタス通信におけるデータを幅広い産業世界にとって意味のある情報に変換しようとしている。

「物理なコンポーネントや仮想なコンポーネントから構成されるラボは、豊富なハードウェア・ソフトウェア資源及び各領域の専門家達を活用して、データの中から洞察や予測を得る事を加速できるような環境を創造するための分野横断的研究の取り組みである。」と同社の声明は指摘している。

ADLabはゼロからのスタートではない。研究センターは、IBMのワトソン質問回答(Q&A)技術のベースであるスマートな分析ソフトウェアを発見の加速化対象に関連するいくつかのプロジェクトに適用しようとしている。初期の重点分野としては、水管理、ソーシャルメディア分析および創薬が含まれている。

ここでは何が違うのか?ビッグデータ分析でどうゲームのやり方を変えようというのか?研究者は計算機を使ってデータをマイニングし、金を見つけようとしているのだが、彼らはその金が何であるかをまだ知らないという話なのだ。これは計算機支援のブレーンストーミングのようなものだ。
EETimesのインタビューに、IBMの戦略プログラム開発のディレクターであるJeff Welser氏が次の様に強調していた。「ADLabは質問回答のスタイルでビッグデータをくまなく調べる方向からシフトします。既に知られている答えを探すといのは、たかが見つけたに過ぎません。その代わりに我々はまだ知られていない事をどうやって探せばいいのかを学んでいます。」

このビデオでは、 IBMアルマデン研究所のディレクターMichael Karasick氏が、新しいラボを紹介しながらその舞台裏で行われている研究の一部を説明している。そしてKarasick氏は「C-change」の取り組みの一環として「計算中心指向から少しデータ中心指向へ移行している。」と述べている。