世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


5月 8, 2014

IDC、HPC市場の趨勢を詳述

HPCwire Japan

Nicole Hemsoth

我々は4月初頭にIDC User Forumに参加し、2014年以降におけるハイパフォーマンスコンピューティング市場の来るべきトレンドに関するより良い理解を得るためにサンタフェを訪れた。

この特別な会合における重点は産業パートナーシップの価値にあったが、科学計算イニシアティブ、エクサスケールに向けた開発、そして研究および企業環境における大規模解析の役割に関するいくつもの話があった。

先日我々がレポートしたように、IDCは全体的なHPCサーバ市場の下落のニュースを公表したが、これらの数字は昨年の数字を高く舞い上げた予期しない成長をはるかに反映したものだ。今年の数字はこれらの理由でわずかな下落を映しているが、スーパーコンピューティングの市場はまだ強く、100億ドルをマークする辺りである。

チップ側の市場に良いコンテキストを置くなら、2013年に3,000万以上のプロセッサがHPC市場に出荷されたことを考えて欲しい。下のグラフを見ると、x86の市場独占は継続しているが、特に64ビットの未来を多くのベンダーが見ているように、未来のARMが市場を揺るがすことが明らかだ。IDCのSteve Conwayは30以上のベンダーが現在エコシステムをOpenPower周りの動向を介してARMの拡張に向かって動いていると語った。

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それらのコアが向かっている方向の意味では、下の表はHPがシェアを維持しつつ、ベンダー間の興味深い勢いを示している。これは変わらない、とConwayは語る、特にIBMのx86ビジネスのLenovoへの売却をきっかけとして。

この取引がクローズ(今年末までに終了すると思われているが、将来の記事のために我々が追及しているやっかいな問題がある)するのにどの程度掛かるのかに関する多くの会話がある一方、HPはさらにリードを獲得し他は15%程度のシェアを掴んでいるような、さらに切り詰められたベンダー市場がいつ存在するのだろうか?

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これらのベンダーの勢いは、10-100テラフロップス辺りのプリ・エクサスケール・システムの要望に応えるために続いている。彼らはまだ「エクサ・サイズ」システムが2020年(または少し前)のタイムフレームで現れることを期待していますが、このシステムの支配的なアーキテクチャや電力プロフィールがどんな風になるかは見守る必要があります、とConwayは語る。我々がここで注目したように、エクサスケール競争の有望な候補で特に日本においては、自己開発とコモディティ部品との多くの努力がある。しかし、まだ中国も米国も確かな候補である。

IDCは次年度の多くの予測を打ち出したが、いくつかは以前の記事で触れてきた。
以下のリストで最も顕著なことは、数百万ものHPCシステムへの本当の投資効率に関するより強い議論を、センターや企業に対し作る必要性にあるようだ。特に商業セグメントで正当化しやすくなる可能性があり、新たな投資のための潜在的なトリガーは、主流なビッグデータ•ベンダーからの基本的な提供物を越えて、高度な分析のための必要性の増大がいかにハードウェアとソフトウェアツールを必要とするかである。

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我々は上記のトレンドをハイライトした記事を今度提供していく予定だ。特に公的・私的な産業パートナーシップにおける経験の面で、HPCおよび高性能データ解析にアプローチするARMと低消費電力サーバの成長や、同様に、新たな市場機会を得るためにデータ解析の周りの成長にしっかり掛け金を降ろすための市場の能力だ。

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