世界のスーパーコンピュータとそれを動かす人々


8月 19, 2014

SC14 テクニカルプログラム プレビュー

HPCwire Japan

Tiffany Trader

8月はHPCにとって非常に静かな月だが、抜群の定例HPCイベントであるSC14を含んだ忙しい秋に向けて、先を見据えたり、準備を開始するには絶好のタイミングだ。参加者は11月16日までこのイベントには集まらないが、SC企画者達はコアイベントであるテクニカルプログラムを含む全てを用意するのに忙しい。今年のテクニカルプログラムのハイライトを見つけるために、SCコミッティはコンピューティングの開拓者でありプログラム委員長のJack Dongarraと話をした

Dongarraは今年のテクニカル・プログラムがビッグデータと解析に焦点を絞った新しい取り組みが含まれると説明している。またSC14おいては、年間のHPCにおける最も機械を用いたビデオのフォーラムを提供するVisualization and Data Analytics Showcaseの形式に変更があるようだ。

「6名のファイナリストがベスト・ビジュアライゼイション賞をかけて競います。各ファイナリストはSC14の専用のセッションで15分間のプレゼンでムービーを披露します。」とDongarraは語る。「サブミッションは、いかに良く解析が基盤となる科学を照らし出しているかを基本に、最終結果の品質と、ムービー作成で使われたプロセスにおけるイノベーションによって判定されるのです。」

Dongarraはまた、昨年11月に始まったテストオブタイム賞にスポットライムを向けている。この賞はHPCの分野における深く長続きする影響を持つことにより「時の試練」に耐えたこれまでのSupercomputing Conferenceにおける論文に与えられる。過去10年間のSC論文が対象である。最初の受賞者はメリーランド大学のWilliam Pughの論文「The Omega Test: a fast and practical integer programming algorithm for dependence analysis」で、Supercomputing’91の論文集に掲載されている。

もちろん、HPC/スーパーコンピューティングは未来志向の見地を持つことで知られている。では、Dongarraは現在のトレンドと機会についてどう思っているのだろうか?

エクサスケールの水平線を悩ます多くの課題である、ハードウェア、ソフトウェア、エネルギー効率、メモリ、ネットワーク、スケーラビリティ、プログラミング、データ管理、復旧性および正確性などなどをチェックするように、Dongarraはまた、エネルギー、製薬、航空機、自動車、エンターテイメント、などさらに多くに広がる分野で有効となる驚くほどの進歩に焦点を当てたままでいる。

「もっと強力な計算能力は、これらの多様な産業に、国家の競争力を向上させる優れた製品をさらに迅速に設計できるようにします。」と彼は語っている。「さらに、下へ流れるかなりの利点があります。これはハイパフォーマンスコンピューティングのチャレンジにおけるハードウェアとソフトウェアの両方を満たすことから生じる結果です。これらは小規模コンピュータシステムや、スマートフォンからカメラに至る多くのコンシューマーエレクトロニクスのタイプへの拡張を含んでいます。」