ドイツ、2台の最高速スーパーコンピュータ誕生を祝う

Tiffany Trader

ガーヒングのライプニッツ・スーパーコンピューティング・センター（LRZ）にある新しいハイパフォーマンス・コンピュータであるSuperMUC-NGは、ドイツで最速のコンピュータであり、理論最大性能26.7ペタフロップスを誇り、以前のコンピュータ能力からほぼ4倍になっていまる。 SuperMUC-NG（以下「次世代」）の公式運用は、9月24日にLRZで開催された。ドイツはまた、ユリッヒ・スーパーコンピューティング・センターの新星であるJUWELSを祝い、ドイツでは2番目に速いシステムを先週開始させた。

	SuperMUC-NGの詳細

SuperMUC-NGは、6,400台のLenovo ThinkSystem SD650直接水冷却式コンピューティング・ノードで構成され、SuperMUCと同様に、温水冷却技術によって100%再生可能エネルギーで稼働する。この新システムは、300,000個以上のIntel Xeon Skylakeコア、700テラバイトのメインメモリ、70ペタバイトのディスクストレージを提供している。 Linpack性能は明らかにされていないが、次のTop500リストの上位10位が予想されている。 SuperMUC-NGがスイスのPiz Daintスーパーコンピュータ（Linpack 19.6ペタフロップス、理論最大性能25.3ペタフロップス）を超えて、ヨーロッパで最も速いHPCシステムになるかどうかはまだ分からない。

「SuperMUC-NGは、エクサスケール・マシンだけでなくそれ以上を指向した国家HPCイニシアティブの重要な要素なのです。」とガウス・スーパーコンピューティング・センター（Gauss Center for Supercomputing）の支持組織が記者発表で述べている。 「GCSのHPCユーザに、世界レベルのハードウェア、ソフトウェア、およびノウハウを提供する包括的なアプローチなのでです。」

LRZのSuperMUC-NG (写真提供　Lenovo)

現在、LRZには3台のSuperMUC コンピュータが存在している：SuperMUC Phase I、Phase II、そして新しいSuperMUC NG Phase Iだ。SuperMUC Phase IとIIは、最終的に段階的に廃止される。移行は2019年に完了する予定である。

SuperMUC-NGは、ガウス・スーパーコンピューティング・センターを通じて連邦教育研究省とバイエルン科学芸術省から資金提供を受けている。 「SuperMUC-NGは、バイエルン、ドイツ、ヨーロッパに最新のHPC技術と、研究と科学を育成する計算能力を継続して提供いくのです。」とLRZのDieter Kranzlmüller博士は述べている。

バイエルン州の首相Markus Söderは、次のように述べている。「バイエルン州はハイテクに勇敢かつ強力に投資しており、非常に強力です。連邦政府とともに、2023年までに1億5000万ユーロを拠出し、スーパーコンピュータでの先導的位置づけを拡大していきます。」Söderはさらに、世界クラスのシステムとして、SuperMUC-Gは科学の地平を拡大し、ドイツにおける量子コンピューティングの発展における主要な役割を担うという。来年、LRZに「未来コンピューティング」研究グループが開設される予定である。

Copyright: Forschungszentrum Jülich

JUWELS（欧州リーダーシップ・サイエンスのためのジュリッヒ・ウィザードの略）は、Atos BullSequana X1000スーパーコンピュータです。今年初めにJSCに導入されたフェーズ1の実装は、現在、Linpack6.2ペタフロップス（ピークで9.9ペタフロップス）を持っておりTop500リストで23位にランクインしている。 Top500には含まれていない48個のNvidia V100 GPUノードでは、システムを12ペタフロップス（ピーク）にしている。 JUWELSはスケーラブルなマシンの最初のモジュールを表しており、2019年に50+ペタフロップスを追加提供する予定だ。このシステムは、トップクラスの学際的な研究に貴重なサービスを提供し、ノルトライン・ヴェストファーレンとドイツの科学的立場を大幅に向上させる。

JUWELSは、9月18日、ジュリッヒスーパーコンピューティングセンター（JSC）で、連邦研究相Anja Karliczek、ノルトライン・ヴェストファーレン大統領府大臣Armin Laschet、およびJülichとAtosの代表者を迎えて正式に発足した。