新HPCベンチマークが有望な結果を

Nicole Hemsoth

ISC14での明白なテーマのひとつは、TOP500のLinpackベンチマークが進化するシステムとアプリケーションの要求に如何にペースを継続するかに関する継続的な推測であった。我々はLinpackの共同創設者であるJack Dongarra博士が1年以上前に提案したHPCGの進捗状況をフォローしてきており、ISCの閉会における彼のセッションについてもフォローしてきた。そして今、このツールが如何に現在のランキングを仕上げていくかについて、より明確な感触を得ることができた。

この新しいベンチマークの目標は、浮動小数点および通信帯域と遅延のバランスにストレスを掛け、そしてメッセージング、メモリおよび並列に焦点をあてることにある。ベンチマークが継続的に開発されるにつれて、このチームは簡単に使えて最適化できるだけでなく、簡単に結果をチェックできるよう望んでいる。目標は長命である。- Linpackの強みのひとつは、20年間の開発と普及のための援助活動だ。Dongarraは、重要なアプリケーションの幅広いコレクションと多くの関連性があり、単数で全てを定義できることを望んでいる。

このベンチマークの詳細を掘り下げるために利用可能な資料は多くあるので、興味があるならご覧頂きたい。今の時点では、我々が期待するベンチマークの最初の詳細な結果をレポートしたいと思う。その結果はTOP500の横に記載されている、以下で見ることができることは、詳細なカーネルレベルの研究が無くても、他の考慮事項、特にローカルメモリシステム性能と低遅延協力的スレッドに大きなウェイトが与えられれた場合に、システムの違いが如何に劇的に見えないかだ。

前述したように、最初のリストを見ると、結果は、それほど劇的に表示されていないだけでなく、今日重要であるマシン間の相違点はそれほど多くは見られない。しかしながら、もし外部の視点から、スーパーコンピュータのランキングをフォローしていない人にとって元の数字が何を意味しているか考えた場合、それらは同じように重要でないように見えるかもしれない。ポイントは、補完的なベンチマークが顧客の要求を反映しているために、ベンダーにとって重要であることだ。そして、これらの要求が満たされている場合、それはすべてのハイエンド•コンピューティング周りへのより包括的なアプローチを意味するので、非常に重要である。これは科学的と企業的な利益の意味がある。 – これが受け入れられていることを保証するための時間とコミュニケーションの問題である。Dongarraが指摘しているように、それは一夜ではできない。

High Performance Linpackは、特に偏微分方程式に依存するようなHPCアプリケーションの成長基盤においては、もはや実際のアプリケーション性能と強くは結びついていない、とDongarraは語る。
さらに、最前線においてHPLでシステムを設計することは、実際のアプリケーションの組み合わせに適合しなかったり、マシンに無関係な要素を追加してしまうような設計の選択肢をリードしまう可能性があると、彼は付け加える。この補完的なベンチマークはすでに重要であり、Linpackを欠陥品にしてしまう問題がさらに増大してくるだろう。

Dongarraとチームが新たなベンチマークの作成が発表されて以来繰り返し述べてきたように、これはスーパーコンピューティングの大きなトレンドのための重要な方法であるTop500の役割をリプレースしたり、少なくするものではない。Linpackには多くの利点があるが、少なからず長期的な傾向を見ることができる。1年に2回、世界はスーパーコンピューティングに注目する、それは主流なレーダーから落ちる傾向があったとしても。これは世界の最高速スーパーコンピュータに焦点をあてた歴史的注目だからだ。このリストがもたらす傾向分析と広い認識の一方、Linpackは相対的に理解と実行が容易であり、サイト参加者にとって結果の確認が難しくはない。

それでもまだ、Top500の大志の大きな事項は、
それ自体が37歳であるベンチマークに支えられていることだ（Top500は20年以上）。これがマーケティングツールとして使われており、単数をベースとしたマシンには適していないと、Dongarra認めている。これらの制限のために、実際のベンチマークを走らせるのに数日間を費やすことを考慮した場合、ユーザが使うことができない。そして、ピーク性能の値は魅力的だが、マシンの実際の利用度はこれらのベンチマーク結果のためにシステムの半分もしくは四分の三を使っていることを誤魔化している。最後に、ベンチマークを満足するために探している人達のシステムの選択を制約し、特に増大するデータ集約型問題の時代にあっては役に立たない。

DongarraはSCのBoFにおいて、さらなる詳細について議論すると語っている。この時点では、チームは初期のねじれがある間はTop50を検討している。

楽しみのため、そしてベンチマークの長命を称えるために、Linpack mobileを見てみよう。左がJackで右に向かってCleve Moler、Pete StewartそしてJim Bunchだ。昔も今もクールな人々・・・